一緒@白 ページ32
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ラウール side
俺「…え？」
マネージャーさんが持って来てくれたお仕事の話。
その話を聞いて、すぐには反応出来なかった。
何故なら…
朝比奈「ラウ！！聞いた！？」
送迎車のドアが開くと同時に乗り込むや否や、Aの嬉しそうな声が響く。
俺「A…おはよう」
朝比奈「おはよ！あれ、まだ言ってないですか？」
マネ「たった今伝えたところです」
Aが運転席を覗き込むと、振り返ったマネージャーさんが笑顔で頷く。
それを聞いて隣に座ったAが、さらに俺の方に身を乗り出した。
朝比奈「ラウと一緒に演技のお仕事出来るなんて、楽しみ！」
そう、マネージャーさんが持って来たお仕事とは。
人気漫画の実写映画のお仕事。
…しかも少女漫画ということは、ゴリゴリの恋愛系。
何て言ったらいいのか分からなくて言葉に迷っていると。
そんな俺の表情を見て、Aはみるみるうちに不安な顔になった。
朝比奈「…もしかして、私と一緒は嫌？」
俺「あっ、いや、そうじゃなくて、」
朝比奈「相手役、私じゃ無い方が…」
俺「いやいやいや！Aで嬉しいよ！初めての恋愛系の主演だし、知らない人とするより、メンバーでマブダチのAとだったら、楽しくできるかも！」
先ほどまでの元気が消えてしまったAを一生懸命にフォローすると、すぐに彼女は笑顔に戻って。
朝比奈「楽しみだねぇ」
俺「…うん」
その後、マネージャーさんに「出演、引き受けるってお返事でいいですか？」って最終確認され、二人で承諾する。
これでもう、後には引けないな。
テンション高めのA話を合わせながら、頭の中はぐるぐると色んな事を考えていた。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月19日 19時
