イチバンボシ。２ (ページ29)

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深澤「あ、お疲れ」

朝比奈「ふっかさん」

撮影が終わって楽屋に戻って来たふっか。

空いてる椅子に座ったふっかを追いかけるように、机に突っ伏す彼の隣に朝比奈ちゃんは座った。

本人はそんな事ないって否定してるけど、照の件があってから、明らかに元気がないしやつれている。

そんなふっかを心配してか、最近朝比奈ちゃんはふっかにベッタリだ。

朝比奈「昨日ねゲーム、ボス戦まで進んでね」

深澤「あなた昨日ドラマ撮影じゃなかった？どこからそんな時間捻出するのよ」

朝比奈「ふっかさんより先にクリアしたいんだもん」

深澤「いいから寝なさい」

ふっかも心なしか、彼女と話していると表情が緩くなっている。

俺「ねえ、朝比奈ちゃん」

名前を呼ぶと、振り返って小さく首を傾げる。

俺「山ちゃんと俺ら、どっちが好き？」

朝比奈「メンバーに決まってるでしょ。大好きだもん」

俺の問いに即答して不思議そうな顔をする。

ふっかと目が合い、お互いに口元が緩むのを抑えきれない顔を見て、笑い合った。

何かわかんないけど、朝比奈ちゃんがそう言ってくれるだけで、俺らは何でも出来そうな気がするよ。

もう、彼女なしの生活なんて考えらんないね。

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