イチバンボシ。２ (ページ28)

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必要不可欠@緑ページ28

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阿部 side

デビューしてから五ヶ月が過ぎ。

コロナや活動自粛の事もあり、順風満帆とはいかないものの、精一杯自分達の出来ることをこなす日々。

そんな中、朝比奈ちゃんはゲスト出演したドラマの演技が評価され、一気に知名度を上げた。

そして春には連ドラ出演が決定し、人気に拍車がかかっている。

俺「どう？ドラマの方は。上手くいってる？」

朝比奈「えっとね、緊張するよ。あの山田さんと共演出来るなんて夢みたいで」

グループでの雑誌撮影での待機中。

近況を尋ねてみると、顔を赤らめ乙女のような顔ではにかむA。

そういやカウコンでそんな事言ってたな。

ラウールをはじめ、佐久間やふっか、康二、めめあたりが大騒ぎしてたっけ。

俺「…連絡先とかは」

朝比奈「知らない知らない！そんな恐れ多いよ。…それに、私が仲良くすると、迷惑かけちゃうかもしれないから」

そう言って困ったように笑う朝比奈ちゃん。

そんな彼女に気の利いた言葉が見つからず、こちらも同じように微笑むしか出来なかった。

朝比奈「すごいんだよ、山田さん。歌とダンス上手いだけじゃなくて、演技も上手で。私が緊張してるの見て、話しかけてくれて、かっこいいだけじゃなくて優しいんだなあって」

もちろん俺も山ちゃんの事は好きだし尊敬もしているけど、こうも神のように褒められてるのを聞くと、何だかおもしろくはないよね。

それでも目をキラキラとさせ、一生懸命に話す朝比奈ちゃんをもう少し見ていたくて相槌を打ちながら聞き役に徹する。

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