イチバンボシ。２ (ページ19)

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純粋なまま@桃ページ19

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佐久間 side

YouTubeフェスの舞台裏に密着してもらって、カメラが入る中。

朝比奈「デビュー曲すごくかっこいいので、たくさんの方に見てもらいたいなって。YouTubeさんにはお世話になってますね。コメントとか見れるじゃないですか。私入りたての頃、結構ボロクソに書かれて、」

深澤「ちょちょちょ、ストップ！」

Aへのインタビュー。

練習しながらも耳を澄まして聞いていると、不穏なワードが聞こえてきて、同じように聞いていた深澤が慌てて止める。

朝比奈「え？何？」

深澤「や、多分それ使えないからね」

朝比奈「えー、有り難かったですって話ですけど」

深澤「嫌味に聞こえるから、ね？他にさ、」

ふっかに諭され、何とか無難なコメントを出すA。

勿論Aは嫌味じゃなく、純粋な気持ちでそう言ってんだけど。

純粋でピュア。

忖度とか、業界の闇とか、暗黙のルールとか。

まだ何も知らないA。

俺「A、おいで」

コメント後、手招きすると駆け寄ってくるA。

俺「あの言い方だとね、初めて見る人、ファンの人、誰が見ても…」

このまま何も知らない綺麗なままでいて欲しい。

そんな俺個人の願いもあるけど。

それでも、Aの教育係は俺だと自負してる以上、教えないといけない事はちゃんと教えておく。

朝比奈「なるほど、勉強になります！」

俺「ん。じゃあ、一緒に振りの確認する？」

朝比奈「お願いします！」

嬉しそうに元気よく返事をするAと共に、鏡の前に向かった。

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