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朝比奈「そっか、じゃあ宮舘さんには嘘つけないのか」
俺「…まあそういう事になるね」
そんな真剣な顔されると、何だか罪悪感が。
俺「あの、」
朝比奈「じゃあ、私がメンバー大好きなのも、バレバレ？」
俺「え、うん」
ネタバラシしようと口を開けば、思っていたよりも可愛らしい言葉に遮られ、思わず頷く。
それはテレパシー要らずで伝わってるよ？
朝比奈「ふっかさんにあんな言い方しちゃったけど、本当は構ってくれて嬉しい、とか？」
俺「ふふ、そうだね」
朝比奈「あとは岩本さんとか、宮舘さんとももっと仲良くなりたいってのも…？」
俺「うん、分かってるよ」
勝手に言葉にしてくれるのは有り難いけど、貴女、顔に出やすいんだよ。
それでも、そんな素直な彼女が可愛くて。
俺「じゃあさ、宮舘さんってやめて、涼太って呼んでみようか？」
朝比奈「舘さんで。」
俺「涼太」
朝比奈「舘さんで！！」
少し意地悪しちゃったけど、顔を赤くして慌てる様子が可愛いから、良しとしよう。
佐久間「おっちー。あれ、めずらしいじゃん。Aと舘が一緒なんて」
渡辺「え、何の話すんの？会話ある？」
俺「Aが俺の事、涼太って呼ぶ事にするって話」
朝比奈「！？ちが、」
次の組の二人が楽屋に入って来て。
名前を呼んで微笑みかければ、あわあわとする彼女。
佐久間「え！いつの間にそんな距離縮まったの？」
朝比奈「いやいや、舘さんの事涼太って呼んでいいのは、翔太くんだけなんじゃないですか？！」
渡辺「…別にそんな事はないけど」
朝比奈「ほら！ちょっと残念そう！」
阿部「え、うるさ。本当に佐久間いるじゃん」
撮影を終え帰って来た阿部とふっか。
深澤「うるさい所には佐久間ありなんだよ」
佐久間「おい。聞き捨てならないぞ」
阿部「何の話？」
朝比奈「翔太くんが、私が涼太くん呼びしたら不満そうな話」
阿部「ジャスティスじゃん」
朝比奈「ね」
スタ「朝比奈さん、宮舘さんスタンバイお願いしまーす」
スタッフさんに呼ばれて、二人で楽屋を出る。
朝比奈「あの、もう伝わってると思うんですけど」
俺「ん？」
朝比奈「名前で呼んでくれたの、嬉しいです」
並んで歩くAが照れくさそうにそう言ってくれて。
もうちょっと、テレパシーなんて信じてる彼女を見ていたいから。
ネタバラシは、もう少し先でいいかな、なんて。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月19日 19時
