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深澤「Aダメでしょ、生放送で」
朝比奈「え、ダメでした？炎上しちゃう？」
ラジオの生放送を終え、すぐにふっかさんに注意される朝比奈さん。
何でちょっと嬉しそうなんだ。
朝比奈「あ、師匠達からも来てる」
メンバーのグループラインには、ラジオを聴いてたであろうメンバーから、朝比奈さん宛がずらりと並んでいた。
俺「てか言いかけてた事。俺と朝比奈さんがどうしたの？」
朝比奈「あ、何か私、目黒さんと絡む度に荒れるみたいで」
予想はしてたけど、彼女の目に入ってしまうほどか。
俺「ごめん」
朝比奈「私は気にしてないです。でもファンの人に悪いかなって」
ファンの人を裏切るような事はするつもりはない。
けど、彼女は大切なメンバーの一人。
異性だからって、誤解されないようにメンバーと距離を置くってのは、何か違うと思う。
俺「俺、もっと朝比奈さんと仲良くなりたいよ」
朝比奈「大丈夫です」
俺「え？」
朝比奈「あ、いや、その。もう仲良いじゃないですか」
しどろもどろになりながら、目を逸らした彼女。
朝比奈「あ！ふっかさんトイレ長い！」
深澤「いや長くないでしょ」
戻ってきたふっかさんを見るなり、逃げるように行ってしまった朝比奈さん。
仲良さそうに話す二人を見て、負けず嫌いに火がついた。
俺「朝比奈ちゃん」
俺「この前、朝比奈ちゃんとラウとご飯食べたんですけど、」
俺「もっと俺の方寄って」
朝比奈「目黒さん！最近ちょっとやり過ぎです！」
あれから、撮影やインタビュー、YouTubeなど公の場で朝比奈さんと積極的に絡むように意識した。
目の前には少しムスッとした顔をする朝比奈さん。
朝比奈「私は気にしなくても、ファンの人が…」
俺「そのファンの人に分かってもらいたくて、あえてしてるんだよ」
朝比奈「え？」
俺が、朝比奈さんを可愛がってる。
そう認識してくれればいい。
俺「可愛い妹分って」
朝比奈「お兄ちゃん、かぁ…」
俺「お兄ちゃんじゃ物足りない？」
不満げな表情を浮かべる朝比奈さんに、ぐいっと顔を近づけて覗き込むと、彼女は目を細めて。
朝比奈「私、お兄ちゃんにするなら阿部ちゃん一択なんで」
そう言って阿部ちゃんの元へと行ってしまった。
また振られた。
思い通りにいかない朝比奈さんに、思わず頬が緩む。
ま、気長に行きますか。
そう思いながら、彼女を追いかけた。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月19日 19時
