イチバンボシ。 (ページ8)

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宮舘「でもどんな子なんだろうね」

渡辺「関わりどころか、存在も知らなかったからなー。誰か女子Jr.と交流ある人いないの？」

ラウ「うーん、すれ違った事あるくらいで。朝比奈さんの事は、僕も今日初めて知ったし」

目黒「知ってるやつ、探してみます」

朝比奈 A。

どんな子なんだろう。

そんな事考えていたのも束の間。

目黒「女子Jr.、全員退所してました…」

俺「え？」

後日。

本当にいろんなJr.に聞いて回ってくれていた目黒が、ドアを開けて早々、神妙な顔でそう口にした。

佐久間「え！何で？」

目黒「理由までは…でも他のJr.も、朝比奈さんと喋った事ある人は誰もいなくて。いつも隅っこの方で、ずっと練習してる子だったから、声掛けづらかったって」

うーん、これは。

闇深案件では？

滝沢「まあ正直言うと、規律違反による自主退所という形になってるけど、実質不純異性こうさいによるクビだね」

俺「えぇ…」

滝沢くんに飯に連れてってもらった時、思い切って聞いてみたら普通に教えてくれた。

オーディションに受かった女子Jr.４人、朝比奈さんも入れて５人でグループを組むつもりだったのが、朝比奈さん以外全員退所。

理由は滝沢くんがさっき言った通り。

居場所がなくなってしまった朝比奈さん。

ジャニーさんはそんな彼女を引き止める為、うちのグループへの加入を打診したとか。

滝沢「辞めた他の４人と違って、Aは真面目だしセンスもある。お前らにとってもマイナスにはならないはずだから、Aの事よろしく頼むな」

俺「はい」

滝沢くんに直々に頼まれちゃあしょうがない。

一回り近く年下ってだけで難しいのに、女の子。

ここは俺が頑張るしかないか。

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