怪我@白 ページ41
＿
ラウール side
俺「はぁ〜あっつい。溶けそう」
朝比奈「溶けて身長縮んじゃえ」
俺「俺が縮んでも、Aが高くなる訳じゃないんだから」
朝比奈「…」
俺「ごめんって」
夏休みも終わり、二学期が始まった。
夏が終わったと言っても、もう一週間もしないうちに少年たちの舞台が始まるから、またしばらく忙しい日々が続く。
移動教室から自分達の教室へと帰る道中、話しながら歩く。
SixTONESさん達との舞台、楽しみだね。
新曲、早くファンの人達に見てもらいたいね。
なんて、舞台の話ばっかり。
Aは仕事大好き人間だな。
俺もAと仕事の話するの、大好きだけどね。
俺「でさ、俺がAに話振るから、そしたら」
階段に差し掛かった時、左隣のAに目を向けた。
と、同時。
ドンっと鈍い音がしたと思った瞬間、
Aの体が少し前の方で、宙に浮いていて。
そのまま階段を滑り落ちて、踊り場に倒れた。
俺「…え？」
たった今まで隣にいたAが、倒れている。
檜山「＿あははっ。あれ、ラウ。何してんの、」
黒田「朝比奈さん！？」
ほんの数秒。
それでも随分時間が経ったように思えた。
後ろからやってきた檜山達が、突っ立っている俺に気付いて声を掛ける。
俺の視線の先にいるAを見ると、慌てて駆け降りて行った。
ヴァサ「ラウ、何があった？」
俺「…！A！！」
渉が俺の背中に手を置いた瞬間、ハッとして我に返り階段を駆け降りてAに駆け寄った。
黒田「大丈夫、意識失ってるだけだ」
檜山「俺先生呼んでくる！」
ヴァサ「とりあえず保健室連れて行こう」
俺「お、俺が、」
黒田「俺が運ぶから」
動揺して手が震える俺を見て、黒田がAを抱き上げる。
何事かと集まってくる生徒達の中を潜り抜けるように、その場を後にした。
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作者名：うさみ
| 作成日時：2023年7月8日 14時
