イチバンボシ。 (ページ4)

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滝沢「どう？」

俺「どう、って言われても…」

彼女が出て行ったのを確認して、俺らを見る滝沢くん。

正直、衝撃がデカすぎて、まともに考えられる気がしない。

滝沢「Aはさ、うちもお世話になってる振付師さんのダンススタジオに所属してる子でさ、その人が「この子どうですか？」ってジャニーさんに見せたら気に入っちゃって。だからジャニーさんのスカウトで入ってきたんだ」

スカウト組か。

ジャニーさんが素質を見出したんだから、何かしらのスター性はあるんだろうけど。

宮舘「普通の女の子にしか見えなかったよね」

渡辺「しかもあれいくつだ？」

滝沢「あー、１５歳。ラウールと同い年だね」

１５歳。

その事実にまたも静寂が訪れる。

岩本「ラウールはスキルがあるからいいとして、流石に１５歳の女の子が、俺らについてこれるかって言ったら…」

照の言う事はもっともで。

アクロバットやダンスを売りにしてるうちのグループ。

あんな小さい女の子についてこれるだろうか。

そんな俺らの懸念に、滝沢くんはにやりと笑った。

滝沢「実はレッスン室に隠しカメラ設置してきて」

向井「え！やっぱりドッキリですか？」

滝沢「ううん」

ラウ「え？プライベートで？…めっちゃ悪趣味」

ラウールの言葉がグサッと刺さったけど、背に腹はかえられない。

滝沢くんの前にあるパソコンに映るレッスン室のカメラを覗き込んだ。

佐久間「え、めっちゃ踊ってる」

そこには、一人ダンスを踊る朝比奈さんの姿が映っていた。

渡辺「しかも上手くね？」

阿部「え、待って。今バク転した？」

滝沢「加入の事はさっき伝えたばっかりだけど、ずっとSnow Manの曲練習させてたからねぇ」

俺「へぇ、だから振り完璧なんだ…ってえ！？」

とんでもない言葉が聞こえて来て、我が耳を疑った。

のは、俺だけじゃなく全員で。

滝沢「え？」

俺「いや、加入伝えたのさっきって」

滝沢「そう。めっちゃ泣かれた」

それは嬉し涙？それとも…

てか加入ってそんな感じで伝えられるもんなんだ。

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