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「此処は、まぐろカツが看板メニューらしい。
女性にも大人気だと記載してあったし…まぐろは好きかい？」
『うん』
「じゃぁ、それにしよう」
傑は店員さんに料理を注文すると、メニューを閉じた。
そして、何が嬉しいのか機嫌が良さそうにニコッと笑い私を見てくる。
「待ち時間もなく、個室が空いていて良かったよ」
『…夏油さんは、本当は何で京都に来たの？』
「……傑…」
『…え？』
「傑ともう呼んでくれないのか？」
『…それは、あの時だけというか…』
「…A…」
『…っ!』
「そろそろ親しみを込めて名前でお互いを呼ばないか？
まぁ、君が私のことを名前で呼ばなくても、私は名前で呼ばせて貰うけど」
『…呼ばれたら嬉しいの？』
「もちろん」
『…分かった、傑…』
「ありがとう」
満足げな笑顔を浮かべ、肘を突いてじーっと見てくる。
私も夏油さんと呼ぶのは、違和感はあったし…良い機会なのかもしれない。
『それで、傑は何で京都に来たの？』
「言ったじゃないか…君に会いたくなって来たと」
『そんな冗談は止めて』
「冗談じゃないんだけどね。
あの電話以降、君の事が気になって仕方ない」
『あんな話をしたからじゃない？
少しは心のモヤモヤは晴れた？』
「おかげ様で。
少しは自分の中で整理をつけそうだ」
『無理して整理しなくても良いよ。
それが余計に焦る要因にもなるし…ゆっくりで良いんだよ』
「Aは優しいな」
『そうかな…普通だよ』
「他人をそこまで思いやれる人間はなかなか居ないよ」
『…そうかな…
…私はそんな出来た人間じゃないよ…』
「…A？」
結局は、他人に嫌われたくない、他人から必要とされたいと思う自分が居る。
根本的な性格は直せていない。
前世よりは、深刻ではないが…私の行動原理は変わらない。
それに……自分のせいで、誠悟を弟夫婦の養子にした時点で私は最低最悪な人間だ。
誠悟の幸せと言いながら、私は逃げてしまったんだ。
そんな私が出来た人間なんて言われる資格なんて全くない。
…もうすぐで、誠悟の誕生日だ。
今頃、あの子は何歳になるんだろうか…なんて思いながら、毎年、１人でお祝いをしている。
誠悟は、きっと龍生たちに愛されて育っているだろう。
…私が愛せない分を…
もう一度、一目で良いから誠悟に会いたい…
もう一度、抱きしめたい…
嗚呼…私は自分勝手な最低な人間だ…
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雪椿(プロフ) - えねごりさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2021年12月26日 20時) (
レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
えねごり - 続きがすっごく気になります！！！更新無理せず頑張ってください！！！ (2021年12月26日 10時) (レス) @page50 id: 48217851a7 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます(*^^*) １度目と違った五条をお届け出来て良かったです！一応、違うんだぞーってのを意識してますので、伝わって良かった(/ω＼) (2021年12月21日 19時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - ２度目の人生も毎回楽しみにして読んでます(*´꒳`*)五条先生のキャラが１度目の人生とはまた違って新鮮です！いつも素晴らしい作品ありがとうございます｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ (2021年12月20日 23時) (レス) @page41 id: 89d33d75be (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - ありがとうございます！！(●´ω`●)楽しみにしてます♪( ◜ω◝و(و " (2021年12月11日 19時) (レス) @page26 id: f9eedc0803 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪椿
| 作成日時：2021年11月22日 19時
