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五条side
ーーー
ーー
ー
「じゃぁ、いってきます」
『いってらっしゃい』
誠「…いってらっしゃい…」
「誠悟の好きなケーキ買ってくるからね」
誠「うんっ！」
誠悟は元気よく手を振って、彼女も手を振り替えして玄関を閉めて出て行ってしまった。
カツカツ…と遠のく足音。
それなのに誠悟はその場から動こうとはしなかった。
『何して遊ぶ？』
誠「……」
息子はパタパタとリビングに走っていき、テレビをつけて、机にぬり絵を広げていた。
『…これ見るの？』
誠「……うん…」
仮面ライダーを見始める息子。
ぬり絵もその仮面ライダーのものだった。
その後ろ姿をタブレットを触りながら、チラッと見る。
僕と似た容姿…
でも性格は僕とは全然似ていない。
誠悟がパパ見知りをしてから、どう接していけば良いのか分からなくなり、距離を取っている。
４歳にもなるといろんな事を喋り、赤ちゃんの時とは違い自分の感情を伝える事は出来るが…分からない。
距離を取っていると必然と息子も自分には懐かない。喋ることもほとんどない。
今、こうして２人っきりで居るのは初めてのような気がする。
『この番組、面白い？』
誠「…うん…」
素っ気ない返事…可愛くない。
愛おしいという気持ちが湧いてこない。
唯一、寝顔は可愛いとは思えるが…
Aからの愛情を受ける息子。
昨日の夜もそうだ。
眠っているのに、彼女は誠悟に愛してると言葉をかけていた。
きっと日ごろから言われているはず。
…自分は…
彼女からの愛の囁きを聞いたのはどれぐらい前だ……もう覚えてない。
…嫉妬した。
息子相手に嫉妬している自分は狂っていると思う。
が、それほど彼女からの愛を渇望している。
彼女の中での特別という自分の立場は…息子に奪われた。
彼女の愛は全て誠悟に向けられている。
自分は蚊帳の外。
Aを抱いても、埋まらない心の隙間。
何もかも上手くいかない…
苛つきは大きな塊となり、欲は底無しの泥沼となり、心に蓄積されていく。
このままだとAや誠悟を傷つけかねない。
そんな状態になると他の女で苛つきと欲を発散させた。
でも虚しさだけは、どんな女を抱いても埋まることはない。
自分の身体と心は大人へと成長を経ているのに…
彼女が絡むと全てが子どものままだった。
愛情が欲しい、特別視されたい、執着して欲しい、嫉妬して欲しい…彼女の全てが自分に向いていないと気が済まない、ただの餓鬼だった。
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雪椿(プロフ) - 通りすがりさん» ありがとうございます！これからも頑張ります(^▽^)続編にも行きましたので、そちらも楽しんでいただけたら嬉しいです(*^^*ゞ (2021年9月22日 20時) (
レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがり - こんにちは( ˙꒳˙ )開始からずっと読んでます！毎日更新楽しにしています( ˙꒳˙ )ナナミン…奪って大切にしてあげて!!!(´；ω；｀)ってなりました笑更新楽しみにしています。 (2021年9月22日 14時) (レス) @page50 id: f025481658 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - ほりほりさん» まさかの宣言(笑) 心の中でクズに伝えておきます(*^^*ゞ (2021年9月19日 20時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
ほりほり - あーーわん、切ない！！切なすぎる！！おい、五条！私がお前の嫁を攫ってしまってもいいのか！！攫っちまうぞ！！！顔面ボコボコにしてやる！！覚えておけ！とお伝え下さい笑 いつもいつも更新ありがとうございます！ (2021年9月18日 20時) (レス) id: 61774c35f7 (このIDを非表示/違反報告)
雪椿(プロフ) - haya20180804さん» 今はまだ脳内で五条と愛桜をボコボコにしておいてください(^0^) 五条はみなさんに許される日がくるのでしょうか…(笑) (2021年9月18日 20時) (レス) id: e95a52c7d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪椿
| 作成日時：2021年8月31日 19時
