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☆354 ページ50



『・・・パワーボールだと?』

パワーボール。それは、一部のサイヤ人が造れる人工の月だ。それで、月が無い日でも大猿になることができる。
頭の中から、漫画で得た知識を掘り返す。そして、ハッと息を飲んだ。

『渡したのか…!?』

「じょ、嬢ちゃん!あんま怖い顔すんなって!アイツ、でっけー鎌を嬢ちゃんの首にかけてたんだぜ!?そりゃ従うしかねえだろ!?」

リクームが助け舟を出し、他の特戦隊たちもウンウンと頷く。元悪人がこんなにいい人になってる・・・と、今この状況がシリアスじゃなかったらそう思ってただろう。

みことはバッと、先ほどあけた界王神界へとつながる穴をみた。


『あいつは!?あの中へ!?』

「ああ…」


急いで穴へと走り、下に広がる世界を見下ろす。ベジータ王たちも後に続き、その世界を見下ろした。


「・・・そ、そんな」

「バカな・・・!!」

「な、なんで急に・・・・大猿に!?」


呆然と、悟空たちは吠える大猿を見上げた。
戦闘中に突如起きた、バーダックの異変。激しく拳や蹴りがぶつかり合う中、急にバーダックの動きが止まり、太鼓のように身体を揺らしたあと・・・


かつて、数々の惑星を滅ぼした怪物に変身した。


「ありえねえ!月はねえぞ!?」

「パワーボール・・・!?」

「いや、バダはそれは作れねえ筈だ!あいつ、大猿になると目が悪くなるって変身はぜってえしなかったからな・・・!」

トーマは冷静に、大猿の動きに注意しながら断言する。
目が悪くなる、というのはかつてバーダックが吐いた嘘だが、パワーボールを作れないのは事実・・・。



アオオオオオオオオオオオオオ!!!


再び雄たけびをあげ、両腕を振り上げる。
それを全身で浴びながら、悟空たちは再び身構えた。




「・・・バーダックを大猿化させるのが目的だったのか!」

「これはまずいぞ・・・!大猿になると、戦闘力は10倍にまで膨れ上がる…!・・・あいつら、終わったな・・・」


ザーボンや、サウザーたちが下界で起きる連続地獄を見守る中、みことはグッと拳を握り、口角をあげる。
それを見たベジータ王は、首を傾げた。
みことの笑みは、まるで、賭けに出るような、緊張感もまじっていた。



『いや・・・チャンスかもしれねえ・・・!!』








NEXT FINAL ROUND




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降る家 - コメントありがとうございます!なんとか戻ってこれました!もうすぐ完結です。頑張ります! (2017年10月1日 16時) (レス) id: 23637d11a4 (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - つづき気になります!\( 'ω')/ (2017年8月23日 3時) (レス) id: d03ac1bf5e (このIDを非表示/違反報告)
木乃(プロフ) - 降る家さん!リクエストしてくださったイラストかきました! (2017年7月2日 20時) (レス) id: 5080dfea83 (このIDを非表示/違反報告)
けい(プロフ) - 降る家さん» ありがとうございます。前の奴パスとかあれこれ忘れてしまって……新しいのはわすれないようにしていきます。レス本当にありがとうございます。 (2017年5月7日 21時) (携帯から) (レス) id: f2e4c45462 (このIDを非表示/違反報告)
降る家 - けいさん» お久しぶりです!リメイク版楽しみです!この小説も次の続編で完結・・・予定です! (2017年5月7日 20時) (レス) id: 23637d11a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:降る家 | 作成日時:2016年10月17日 21時

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