僕だけのヒロイン (ページ40)

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それからの俺とAさんは、ほんともう恋人同然なんじゃね？ってくらいの関係で。

校内で会えばAさんが俺に抱きついてきたり、手を繋いで帰ることさえあった。

俺が確信づく言葉を口にしないのは、今の関係が楽しくて充分幸せで、、ってのもあるけど、やっぱりこの関係が崩れるのが怖いってのもある。

でもその反面、もっとAさんに触りてえって心の奥底にある欲望みたいなのが渦巻いてて……

岩「臣先輩って、A先輩のこと好きなんすか？」

「え？(笑)」

春から夏に切り替わる季節になった。

そんなある日、いつものように健ちゃんと亜嵐と、岩ちゃんと、四人で歩く帰り道。

健「好きに決まっとるやろ～！」

　
いまさら当たり前のこと聞くなや～って、何故か俺じゃなくて健ちゃんが答える。

岩「や、一年の女子の間では二人が付き合ってるってもう疑うやつもいないっすけど……実際はそうじゃないって知ってるから、どうなのかなあって」

純粋な疑問です、と言う岩ちゃん。

…まあ、確かに俺がAさんのこと好きって俺がはっきり伝えたのは、隆二と健ちゃんと伊吹だけだもんな。

「好きだよ。すっげー好き、うん」

亜「つき合わないんすか？」

「や、どーかな、俺の片想いかもしんねーし、いまいち自信ねえんだよなあ」

健「うじうじしとんなや～」

岩「………」