僕だけのヒロイン (ページ2)

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「広臣、おはよ～」

「お～…」

欠伸をしながら返事をする俺、登坂広臣、高校一年。

毎朝、駅で会うこいつは幼なじみの澤田伊吹。

「あちぃ…いらいらする」

伊「眠いし暑いしでいらいらしっぱなしだね～広臣は」

「うっせー」

別に約束しているわけでもないけど、家からの最寄駅が一緒で、高校も同じところへ行く俺たちは、なんとなく学校まで一緒に行くことが暗黙の了解みたいになってる。

伊吹とは幼稚園から今までずっと一緒で、特に会話がなくても居心地悪くないし、この空気感が悪くないなと思う。

高校に入ってから伊吹からの好意はなんとなく伝わってて、それも嫌だとか思うことはないし、俺たちってこのままそのうち付き合っちゃうのかな～とさえ思う。

でも好きなのかって聞かれたらよく分かんねえな～って。

ただ俺ってそれなりにモテるし(笑)告られたりすんのも気分がいい(最低)

まあ今はフリーの身を存分に味わおう、的な？(笑)

可愛いな～と思う子はちらほらいるけど、伊吹のほうが可愛いし、そこまで恋愛にも興味ねえし…

友達といるのも楽しいしな～

それに俺には今最優先したいサッカーがある！

って感じの、俺の高校生活。

秋の始まり。