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「だから、やり直してほしい」
完全に驚いたって表情。
まさか、再会したその日にこんなこと言われるとは思ってなかったって感じ。
でも、それは俺も。
こんなこと言うつもりなかった。
離れていた時間を、少しずつ埋めていけたら…
あの頃みたいに、Aの気持ちを少しずつ俺のほうに向けていけたら…
そう思ったのに、口から出てしまった、Aのことを好きという気持ち。
わざとじゃない、こぼれたんだ、気持ちが。
「あのときは、ごめん。俺、まじで余裕がなくて…着実に夢を叶えていくAがそばにいることが、つらくなった」
「……隆二は、私の前でいつもかっこよかったから…最初から、別れたときまでずっと。だからしんどくなっちゃったんだよね」
「そんなこと…」
「ううん、せっかくだから、正直に言おうよ。
…私もそんな、かっこいい隆二が好きだったから…隆二の苦しい気持ちに気が付かなかった。別れるって言われるまで、ずっと」
Aの笑顔が切ない。
もしもまた会えたら、強気なAから別れたときのことを責められるんだと思ってた。
勝手だった俺を責めて、責めて…
そして、そのあとは元通りの俺たちに、戻れると思った。
なんて相変わらず勝手な俺。
Aは俺のことを責めたりなんかせず、あの頃の俺を受け入れていた。
あの頃の強気なAとは少し違う、なんだか丸くなったAの性格。
ショートカットで少しぱさついていた髪も、綺麗なロングヘアになった。
眼鏡をやめてコンタクトにした瞳、朝から働いていたのに崩れることのないメイクが、その完璧に整った顔を際立たせている。
ＴＰＯに合ったオフィスカジュアルな服装も、控えめに彩られた指先も、あの頃のAとは何もかも違う。
それだけの時間俺たちは離れていたんだと実感させた。
なのにどうして、俺の気持ちはAから離れてくれないんだ。
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広香 - 読みました！！続き楽しみにしてます！早く更新お願いします！！！ (2018年3月24日 2時) (
レス) id: 2f3743cf16 (このIDを非表示/違反報告)
メープル(プロフ) - とっても楽しみです！！ 更新待ってます！ (2017年8月23日 22時) (レス) id: 84cf98de9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山海
| 作成日時：2017年4月5日 18時
