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どうにかしたい。
Aと、どうにか───…
そう思うのに、何もできずにもう１週間。
思い出すのは、最後に見せた綺麗な歩き姿の後ろ姿ばかり。
その後ろ姿が、もう会えないと言っているように見えたから。
「隆二さん、何にした？」
「………」
「あれ？なにそれ、ゼリー？弁当は？」
事務所で出された数種類の弁当から、生姜焼き弁当を選んで俺の座る隣に腰をおろした岩ちゃん。
「ちょっと、食欲なくて」
「珍しいね、隆二さんが」
「まあ…」
「Aさん？」
はっきりと出されたその名前に、岩ちゃんの顔を見ると、いつもなら俺らには見せないメディアに向ける笑顔を貼り付けて笑ってた。
「…隆二さん、こないだ俺の話途中から聞いてくれてなかったでしょ。今話していい？」
生姜焼き弁当を開けて、うまそー、とつぶやく岩ちゃん。
「あのね、その人ね、あ、俺の好きな人ね。今また新しい彼氏がいるらしいんだけど、多分その人のことは好きじゃないと思うんだよね」
「え？」
「あ、あくまで俺の予想だよ？多分まだ前の彼氏のことが好きだと思うんだ。…あ、これうまっ、隆二さんも一口どう？」
「…いや」
「そう？でね、でもね、その前の彼氏とはどうなる気もないみたいだから」
「でも彼氏いるんでしょ？」
「うん。でも彼氏のことが好きじゃないなら、俺にもチャンスあると思わない？」
向こうで臣が俺たちを心配そうな表情で見てる。
「それは…どうかな。彼女も今の彼氏と向き合っていきたいんじゃない？」
「うん。でも俺が頑張ってもいいよねってこと」
「彼女は、困ると思うよ」
「好きな人のこと、困らせるのってたまらないよね」
「…道徳的には良くないと、俺は思うけどね」
「隆二さん───…それ、どの立場で言ってんの？」
向こうで、臣が立ち上がったのが見えた。
「来るな」と目で訴える。
もう、誰が、何が正しいか分からないんだ。
続く (更新停止中)
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広香 - 読みました！！続き楽しみにしてます！早く更新お願いします！！！ (2018年3月24日 2時) (
レス) id: 2f3743cf16 (このIDを非表示/違反報告)
メープル(プロフ) - とっても楽しみです！！ 更新待ってます！ (2017年8月23日 22時) (レス) id: 84cf98de9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山海
| 作成日時：2017年4月5日 18時
