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..33＊剛典side ページ34

「…ごめん、すげえ嬉しい」


『え？』


「Aが俺のこと好きって、嫌われたくないって言ってくれただけで、嬉しい…」


『…』


「電話でも言ったけど、俺もう何ヶ月もAのこと見てるだけだったから、Aの気持ちが俺に向いてるって知れただけで嬉しいんだよ」


泣いて肩を震わすAの言葉に、俺は素直に今の気持ちを話す。


「長期戦は覚悟の上だったから、Aが自分のこと話せるまで、全然待てるよ」


『剛典くん…』


「だから焦らないで、少しずつでいいから話してほしい」


『嫌われたくないよ…』


「…話聞いて、俺がどんなこと思うかって、自分でも分からない。でも嫌うことはないよ」


『どうして？』


「根拠のない自信(笑)」


あ、笑った


『なにそれ(笑)』


「いいじゃん、自信あんだもん(笑)」


クスクス笑うAを見て、少し安心した。




「男は苦手なまんまでいいからさ、俺のことだけは見てよ。そのほうが嬉しい」


『恥ずかしい…』


あーもう、可愛い


「ちゅーしたい」


『？！(泣)』


「泣くなよ(笑)嘘、手握っていい？」


そう聞くとAは黙ってうなずいた。


「はあー…やっと触れた」


『恥ずかしい。手震える』


「そんな可愛いこと言われると、理性保てない」


『…手、離して(泣)』


「嘘だって(笑)こっち向いてよ」



目に涙をいっぱい溜めながらもAは俺を真っ直ぐに見た。



「……Aが話せるようになるまで、待つよ。好きって言ってくれた気持ち信じて待つから、Aも俺のこと信じてほしい」


『うん』


「好きだよ、A」


『ありがとう…』

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