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......prrrrrrr...prrrrrr





「もしもし」


ドクン。


電話の向こうから確かに岩田さんの声が聞こえて、心臓が止まりそうな緊張に襲われた。


「…もしもし？」


『あ、あの私、高槻病院の、受付の』


「(人2)さん？」


名前、名札見て覚えててくれたのかな…。


『は、はい。…岩田さん、ですか？』


「そう、です」


『あの、私、連絡して良かったですかね…？』


「も、もちろん！！てゆーか俺のほうこそあんなふうに連絡先渡してすいませんでした！失礼ですよね！ほんとすいません！あーでも連絡来て良かったあ…」


急に早口になった岩田さんの声は、とっても優しくて、あの目と同じだ、と思った。


その声に私も少し安心して、ちゃんと話せるような気がした。



「あ、俺のこと、知ってますか…？」


『は、はい。あの、この間、テレビで見ました』


「あ、良かった。絶対、変なやつだと思われたって、思ってて…」


『びっくりはしました』


「ほんと、ごめんなさい…」


『いえ、謝らないでください…』


「(人2)さん」


『はい？』


「名前、教えてください」


『え？(人2)であってますよ？』


「じゃなくて(笑)下の名前、俺は剛典です」


『あ！ごめんなさい…A、です…』


「年聞いていいですか？俺は24。今年25になる年です」


『23です。24になる年です』



ひとつひとつ質問をくれて、私が答える前に自分のことを教えてくれて。


なんだか、すごく安心した。

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