Scar

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『瑠衣、今まで話せなくてごめんね…。私あの頃、若いからって許されないくらいに周りに迷惑かけて、今だって強くなれなくて、このこと誰かに話すのが怖くて…あれから男の人が怖いし、あのことがあって暫くはどこにいてもあのときの彼に追いかけられてる気がして、外にでるのも怖かった。今は、かなり平気になったんだけど…』







すべてを瑠衣に話して、こんなにはっきり昔のことを思い出して、泣きそうになった。


「A、ありがとう、話してくれて。思い出させてごめんね」


『瑠衣…』


「でも私、嬉しい。Aが話してくれて。私待ってたんだよ。全然分からなかったけど、Aは何か抱えてるんだって、それだけは気付いてたから」


瑠衣は涙目になりながらもそう言ってくれた。


「Aは迷惑かけて、って言うけど、Aのご両親やお兄さんやその親友の子は絶対迷惑なんで思ってなかっただろうし、純粋にAを助けたかったんだよ」


『瑠衣、ありがとう…』


瑠衣の言葉に、また泣きそうになった。



瑠衣に話して良かった…。





「私さ、Aには前に進んでもらいたいって思うよ。ここまで来るのも大変だったと思う。けど、女としての人生、諦めたらもったいないよ。Aに幸せになってもらいたいよ。A、すごくいい子だもん…」


ついに涙をこぼしながら、瑠衣はそう言った。


私も一緒になって泣いた。


『瑠衣、本当にありがとう。私も、変わりたいんだ、本当は』

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