俺の彼女は変わっている(牛/沢)

fifteen ページ15

久々に酔っ払ってしまった。
実況仲間であるガッチマンとキヨと居酒屋に行こうと話が出たのは夕方頃。
レトルトは外せない用事があるそうで断られてしまった
Aも仕事が詰まってると言っていたので家で留守番。
3人が近い駅に集合した後、決まって〇民に向かう



『お飲み物だけ先にお伺いします』

「あー。俺は生」

ガ「じゃあ俺もうっしーと同じ」

キ「生2つとコーラ1つ」

「キヨまだ禁酒してんの？」

キ「そう。まだ続いてんの！褒めて〜」

ガ「こんな機会に飲めないなんて可哀想」



いつもの会話が流れゆく中、頼んだつまみたちが次々と運ばれる



キ「んで、うっしー」

「んぁ？」


１個が割とでかいサイズの唐揚げを頬張ろうとする直前でキヨが話しかけてきた


キ「いつ？」

「何が？」

ガ「うっしー、アレだよあれ。」

「あれ…？」

キ「結婚式の事だよ」

「…え？！オレまだプロポーズもしてないのに？」

キ「ハァァ？！まだなの？！」

ガ「ちょっとちょっと〜いい加減覚悟きめたら〜？」

「いや分かってはいるんだって。ただ今じゃねーんだよ」

キ「じゃあいつ？」

ガ「今でしょ！」

「ガッチさん古いよそのネタ。いずれかはちゃんとするから」

キ「そんな事言ってると俺が奪いに行くからな」


時にキヨのここういう発言は本気なのか嘘なのかわからない


「…奪わせねーよ」


その言葉が本人に届いたのかはわからないが運ばれてきた刺身の盛り合わせによって話は遮られた


帰り道、だいぶ酔っ払った体をふらつかせながら終電に乗り最寄り駅に着いたら歩いて家へと向かう。
夜になったら風が強くなってきて酒のせいで熱かった体も寒く感じてきた


割と綺麗な外見のマンションに着くとエレベーターに乗って上へとあがる
家の鍵を取り出し、もう彼女は寝ているかなぁなんて考えながら扉を開いて小さな声でただいま。と、呟いた


リビングの方から駆け足でこちらへ向かってくる音が聞こえてきて


「おかえりなさい、うっしー」

「……え？寝てなかったの…？」

「待ってた、あれ、そんな酔ってない？」

「い、いや、だいぶ酔ってるけど、今冷めた」

「なんだー。酔ってたら介抱してあげよっーー！！？」

「……ありがとう」



こういう彼女の優しさに惚れたんだ
だからどこの誰であろうと彼女を渡す気などない
俺ってこんなに独占欲強かったっけ？
そんな事を思いながら強く強く、彼女を抱きしめた。

Sixteen→←fourteen

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す