月よ星よと Ⅱ (ページ45)

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JN｢ディノまでついて来なくてもよかったのに」

DN｢うーん…ほら、ヒョンにも何があるか分からないし…？」

あのあと、１番先に名乗り出たシュアヒョンは“止めておこう”と周りのヒョンに押さえられ、却下され、その次に手を上げたジュニヒョンがAのことを探しに行くことになった。

そこに自分が追加されたのは、どういった配慮なのかイマイチ分からないけれど、スンチョリヒョンが行けと言うなら何かしら理由があるんじゃないかとは思う。

あまり重要な役目は果たせないと思うけど、Aを無事に見つけられればきっと大丈夫なはず。

DN｢あ、ジュニヒョン」

JN｢うん？」

DN｢あれAじゃないですか？」

JN｢どれ？」

DN｢あの、奥で男の人と話してる……」

JN｢……男の人？」

どこ？と首を傾げたヒョンの目線に合うように腕を伸ばせば、自分の目にも、きっとヒョンの目にもはっきりとその姿が映し出されている。

しかも、そうやって姿を捉えると２人がする会話の内容も自然と鮮明に聞こえてきてしまうんだから不思議で仕方がない。

・｢あの、これ落としましたよ」

　｢…え、あぁ、すみません」

・｢あと、これ受け取ってもらえませんか？」
　

そう言ってAが落とした髪飾りと一緒に男の人がわざわざ七の手を取ってまで握らせたのはおそらく折られた１枚の紙で。中身は見なくても大体想像がつく。

きっと、連絡先。

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