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HS｢もしかしてさ、A迷子になってんじゃない？」
WZ｢Aに限ってそれはないだろ」
DK｢じゃあ、メイクさんが見つからないとか？」
MG｢でも、メイクさんたち全員控え室にいるって言ってたじゃん」
DK｢え？そうだっけ？」
MG｢そうだよ。しっかりしてよ」
VN｢Aさ」
DN｢え？」
VN｢変な人に捕まってないといいけど」
ふいにそんなことを呟いたボノニヒョンにガヤガヤと少し騒がしかったヒョンたちがぴたりと一斉に動きを止める。
ボノニヒョンは何がなんだか分からないように首を傾げていて、あ〜…と重い息を吐き出したのはスンチョリヒョンだろうか。
SC｢ボノニ、お前なんてこと言うんだよ…」
VN｢いや、だって…そうじゃない？」
VN｢Aに綺麗だってヒョンたちも言ってたじゃん」
ボノニヒョンの言う通りだ。これに関しては“絶対に起こらない”と言い切ることができない。
だって、今日のAは、好評といえば好評…というかそんな遠回しの言い方をいっさいしなくてもいいくらい好評だった。
元々綺麗な顔をしているからステージでもその裏でも人の目を惹きつけていたのは確かだったけど、今日は特に。
すれ違う人たちに(珍しさも容姿も全て含めて)目で追われるし、挙げ句の果てには声を掛けられそうになるし＿＿そう、なっていたから困りものだ。
JS｢じゃあ、僕ちょっと様子みてくるよ」
DN｢え、シュアヒョンが？」
JS｢ダメなの？」
DN｢ダメ、ではないですけど…」
シュアヒョンは、ちょっとAに関してかなり重めの過保護だから。
もし本当にボノニヒョンが言うようなことが起きていたとしたら、収拾を付けられないような気がする。
そんな気持ちを込めてシュアヒョンの方を見つめれば、どうやらそう思ったのは自分だけじゃなかったらしく、スングァニヒョンを始めとする何人かがゆっくりと首を横に振っていた。
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作者名：柊
| 作成日時：2023年3月29日 18時
