・ ページ3
．
カムバックステージが終わったあと。
ライブを終えたあと。
年末の授賞式に出席したあと。
そうやって何かグループとして大きな出来事が訪れては無事に幕を閉じていくとき、ボノニとAはよく隣にいるイメージがある。
イメージというかそれは紛れもない事実で、自分たちの間では大して珍しくもない光景だった。
グループの中ではどちらかと言うと淡々としている２人が一体そこでどんな会話をしているのか。
全く予想がつかないが故に｢何を話しているんだろうね」とスングァンに聞いたことがあるけれど、「ああなってる２人は僕が話し掛けても何も言ってくれないの」と拗ねたように言うものだからそれ以来聞いたことがない。
これに関しては、もちろんディノも知らなくて、同郷のジュニやミョンホも知らないらしい。
JS｢ああ、A。ここにいたんだ」
｢あれ。シュアヒョン」
｢もう移動？」
JS｢ううん。まだ大丈夫だけど全然戻ってこないからどうしたのかと思って」
その日、メイクも着替えも終わっているはずなのに、中々控え室に姿を見せないAを探しに出れば、
その机にあるのは１枚の紙。
何の変哲もないただの紙。
けれど、それに見覚えがあるのは、つい最近メンバー全員がマネヒョンから同じものをもらっているからだった。
何の変哲もないことは確かなのに、やけに自分たちの頭を悩ませるそれは、今度のファンミーティングでやることになったローリングペーパーというもの。
全員が名前を明かさずにメンバーへ向けた手紙を書くことになっていた。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊
| 作成日時：2023年3月29日 18時
