・ ページ44
．
WN｢Aは、心配してくれないんだ」
｢してるよ」
WN｢じゃあ、俺もサイン会連れてって」
｢心配だから連れて行かないんだよ」
WN｢俺がここに１人残されてもいいの？」
｢頷きづらい聞き方するね」
WN｢お前が淡々としすぎてるから」
ウジヒョンに言われた通り(もちろん反抗することはやめて)、ウォヌヒョンの様子を見に行けば、そこにはウォヌヒョンだけじゃなくAがいた。
少し開いていた扉から２人の会話が聞こえて、そこから静かにゆっくりと半分くらい開けてみたら、その後ろ姿が見えた。
ウォヌヒョンが横になっているベッドの側に座り込んで、ベッドの上に顎を乗せている。
探す手間は省けたけど、いつからそこに居たんだろう。
ウォヌヒョンと話すAの声はどこか眠そうで、ウジヒョンの言っていた“自分たちが寝ている間はウォヌヒョンのところにいる”ってやつ。
あれは本当の話だったんだと実感する。
｢心配はハニがこれでもかというほどしてたから、自分で均衡を保とうかなと思って」
WN｢なにそれ」
｢だって、ここで自分まで泣いたらウォヌ疲れない？」
WN｢疲れないよ。別に」
｢そっか」
WN｢うん」
｢じゃあ、ここで泣かないように出してきた分回収してくる」
WN｢嘘ばっかり言うじゃん」
｢嘘じゃないよ」
ウォヌヒョンとAってこんな距離感だったかなと思う。具合が悪いから？眠いから？
そもそも２人だけがいる空間で２人がお互いにどんな風に振る舞って、どんな会話をしているかなんて知っているわけがないけど、なんか。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1150人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊
| 作成日時：2023年1月29日 9時
