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愛しているとか好きだとか。人によっては息を吸うように言う言葉をAはあまり…というか滅多に口にしない。
アイドルという職業をしている以上、口にする機会が多くなってもAのそれには最早希少価値が付いている気がする。それだけ言わないから。
DK｢Aわざわざ日本でもエクスカリバー見てきたの？」
｢見てきたよ」
DK｢どうだった？かっこよかった？」
｢うん。泣いた」
DK｢泣いた！？」
｢冗談だよ」
｢トレカもらったよ。ほら、スマホのカバーに入ってる」
DK｢え〜じゃあサイン書いてあげる。取っていい？」
｢いいけど、高値がつきそうだね」
DK｢売らないでよ笑」
｢売らない売らない」
ただ、そう思っているからこその行動なんだろうなと思うことは結構頻繁にある。
気づけるかどうかはタイミングにも寄るんだけど、例えば今とか。
DK｢Aや」
｢…ん？」
DK｢まだ寝ないの？」
｢あー…もう少しだから終わらせるよ」
DK｢日本から帰ってきたばっかりなのに？」
｢うん？」
DK｢それ日本にも持って帰ってたじゃん」
リビングでパソコンを広げるAとその肩に体重を預けてパソコンを覗き込むドギョム。
Aのスマホに入っていたトレカにサインを書いたり、穏やかに会話をしていたり。いつも通り２人がのんびりしているのかと思えば、突然、ドギョミがAに仕事を終わらせるよう催促し始めた。
神様の次に＿＿なんて言われているドギョミがあそこまで詰め寄っているところは珍しい。
けど、一昨日も昨日も朝早くから夜遅くまで仕事に作業を続けているAを見ていたから、積もりに積もった結果、痺れを切らしたんだろう。
せっかく旧正月に休みをもらって日本に帰っていたAが、まさか日本での休暇中も、帰ってきてからもここまで何か(まあ、仕事)に追われるとは思っていなかったから。
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作者名：柊
| 作成日時：2023年1月29日 9時
