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SG｢ボノニはどれつける？」
VN｢どれも一緒じゃない？」
SG｢そんなわけないから」
目の前のテーブルに置かれた１４個のメガネ。ただし度は入っていない。
そもそも視力の悪いメンバーはダンスをするためにコンタクトにしているからメガネなんて滅多につけるものじゃないのだ。
それなのにどうしてこんなに、というか、全員分のメガネが用意されているかと言うと『明日の出勤はメガネをつけて本を持とう』なんてメンバーの間で話が出たからだった。
メガネの日。そう言うわけではないけど、そうなった。
SG｢あ、ほらこっちとかいいんじゃない？」
VN｢うん」
SG｢これは？」
VN｢いいと思う」
一概に丸メガネといっても全部が同じなわけじゃない。
だからこうやってボノニに似合いそうなものを探しているのに、何をあてがっても特段変わった反応が返ってこないから、どうやら本当に何でもいいらしい。
なんとなく分かってたけど、ここまでとは。
｢ただいまー」
SG｢あ、Aだ」
玄関の方から聞こえてきた声に、「おかえりなさいー」と手に持っていたいくつかのメガネを置いてリビングを離れる。
その途中で床に散らばったヒョンたちの服を何着か踏んでしまった。
せっかく朝忙しい中でミンギュヒョンが洗濯を回してくれたやつだったけど、まあ、片付けないヒョンたちも悪いから仕方ない。
｢ただいま。スングァン」
玄関まで行けば、靴を脱いでいる途中のAがいた。
“すぐに解けるんだよね”と言って、きつく蝶々結びにされた靴紐は、手を使わずに靴を脱ぐことを難しくしてしまったみたいで、片手を壁について、違う方の手を靴に掛けている。
A曰く、転ぶよりマシ＿＿だそう。
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作者名：柊
| 作成日時：2023年1月29日 9時
