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HS｢A」
｢………なに？」
HS｢今の気分は？」
｢よくない。あんまり」
HS｢だよなぁ…」
Aの姿が見えない。かと思えば、会場の外にある非常階段でうずくまっているのを見つけた。
“今日はありがとう”とAのお母さんが控え室を離れたあとのことだ。
いつもは頼もしいその背中が小さく丸まっている。
どこか拗ねた子どもみたいに見えると言ったら怒るだろうか。
いや、Aのことだから怒らないだろうけど、冗談を少し込めた拳の１つくらい飛んでくるかもしれない。
そして、それを避けられる自信はない。
Aの側に寄って「もう少しそっち行って」とほとんど無理やり隣に腰を下ろそうとすれば、「わざわざ狭いところに来ることないよ」とAが言うから諦める。
その代わりAの真正面にしゃがみ込んで、その顔が上がるのを待った。
HS｢Aや」
｢…なに？」
HS｢いつまでそうしてんの」
｢さぁ…、スニョンがいなくなるまで」
HS｢はぁ？なんでそんなこと言うんだよ」
思わず、強めにそう言うと「あぁ、怒った」ってAが言う。
それからまた少しの沈黙が続いて、試しに力の抜け切っているAの右手に自分の手のひらを当てがってみれば、ぎゅっと握られた。
そういえば、うちの親戚の赤ちゃんもこれをやる。
やっぱり今のAは幼い。言ったら嫌がるかもしれないから言わないけど。
繋いだ手を適当に揺らす。
意味が分からない行動を取っている自覚はあるけど、それをそう思わないくらいAもどうにか参ってしまっているわけで
それだけ今日という日は、Aにとって大きなものだったんじゃないかと思う。
だって、俺は、誰かに忘れられる感覚なんて知らない。
それも大切な相手に忘れられるなんて、大切な相手が自分から離れていってしまうなんて意味が分からない。
叶うことなら、どうかそんなことが起きないまま死んでいきたいと思うけど、それさえも分からない。
人生何があるかなんて誰も知らないんだから。
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・→←You know without you I'm so lonely
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ちか(プロフ) - いつも楽しくお話し読ませていただいてます！花が咲くならのパスワード教えていただきたいです！よろしくお願いします😌 (12月27日 23時) (
レス) id: 1d3aead61f (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» いつの間にか言われるようになり、言われていると知ってからも尚そう接し続けている櫻木さんです笑 (12月23日 22時) (レス) id: d26c452a39 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - へーーー！！！カラットに“スングァンたちはレイの彼女みたい”って言われてたこと知ってたんだーー！！！！へーーー！！！！！！！( ͡° ͜ʖ ͡°) (12月22日 15時) (レス) @page33 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊
| 作成日時：2023年12月9日 9時
