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｢スンチョルさん」とAが自分を呼ぶ。
どこか冷たい。あまり聞いたことのない声だった。
何ならこれが自分に向けられたことは、これまでなかったと思う。
｢ハニが大体何をしたのかは予想がつくけど、スンチョルさんもスンチョルさんで素直にハニの言葉を信じたんだね」
SC｢いや…」
｢…あぁ、ごめん。違うんだよ。スンチョルさんを責めたいわけじゃなくて」
SC｢あのさ、A」
滅多に見せないAの雰囲気に負けて、“ごめん”と言い掛ける。
ただそれよりも早く動いたのはAだった。
立ち上がって、「ごめん。ちょっとハニのこと探してくる」と扉を勢い良く開けて、そのまま部屋を出て行ってしまう。
……ああ、マズイかもしれない。それもかなり。
追い掛けるように自分も部屋を出たけど、Aの姿は見えなかった。でも、どこに行ったんだと探し回るなんてこともしなかった。
いや、しなくてよかった。
「ジョンハナ」とこれまた冷え切ったAの声と、それに「は、A？」と驚くホシの声が隣の控え室から聞こえてきたから。
…分かるよ。ホシ。
その気持ちはこれ以上ないくらい分かる。
｢あのさ、ジョンハナ」
JH｢うん？なに？A」
｢どうして自分の母親がツアーに来ることになってるの？」
そうAが問い掛ければ、ハニがAへ伸ばしていた手がぴたりと空中で止まる。
「それは、俺が呼んだからだよ」とハニが顔色ひとつ変えずに返事をした。
｢なんで？」
JH｢なんで…って」
｢母親を招待したいなんて自分が一言でも言った？」
JH｢言ってないね」
｢じゃあ、どうしてそんなことするの。ハニ」
冷え切った声と動揺した目を流石に受け止めきれなくなったのか、ハニが言葉を詰まらせる。
それは、って口元だけは笑顔のまま目を逸らせば、「…ああ、」とAがわざとらしく頷いた。
分かった分かったって。
｢ハニ、聞いてたんだね。
自分の母親が、認知症だって話」
「ウォヌと話してるの聞いた？それとも会社の人？」と。
そうAが言った瞬間、目に見えるはずなんかない空気にピシリと罅が入った気がした。
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ちか(プロフ) - いつも楽しくお話し読ませていただいてます！花が咲くならのパスワード教えていただきたいです！よろしくお願いします😌 (12月27日 23時) (
レス) id: 1d3aead61f (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» いつの間にか言われるようになり、言われていると知ってからも尚そう接し続けている櫻木さんです笑 (12月23日 22時) (レス) id: d26c452a39 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - へーーー！！！カラットに“スングァンたちはレイの彼女みたい”って言われてたこと知ってたんだーー！！！！へーーー！！！！！！！( ͡° ͜ʖ ͡°) (12月22日 15時) (レス) @page33 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊
| 作成日時：2023年12月9日 9時
