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なんだか聞き覚えのある音楽がかなりの大音量で鳴ったかと思えば、それと同時にちょうどお腹のあたりを叩かれる感覚がして、重い瞼をほんの少し持ち上げてみる。
本当に少しだけ。だって、これ以上は眠すぎて不可能に近い。
「起きてる？」と顔を覗き込んで来たのはAだったと思う。ということはこのお腹にある手もAのもの。
今大音量で流れているのは、BOOMBOOMか。
HS｢……Aや、お前のめざましうるさくない？」
｢自分のじゃないよ」
HS｢…じゃあ、だれのだ？ヒョン？」
｢いや、スタッフさん」
HS｢………スタッフ？」
｢そう。だからスニョア。起きた方がいいかも」
HS｢…………なんで？」
｢朝にもミッションあるって言ってたでしょ」
自分より何倍もハキハキと話すAを見ると、こいつは一体いつから起きていたんだろうと思う。
朝が弱いってタイプでもないからさっき起きたとしても“この程度はできるよ”とか言うのかもしれないけど、それ以前にAの中身は時々おじいちゃんだ。
早く寝て、早く起きる。
昨日だって、廊下で彷徨いていたAを部屋まで連れてきたのは自分だったけど、先に部屋にいたスンチョリヒョンよりもウォヌよりも早くAは寝ていたと思う。
いや、確実に寝ていたな。
Aの寝顔を写真に収めるスンチョリヒョンをオレは見た覚えがある。
こういう風に泊まり込みの企画や仕事がある度にあのヒョンはそうやって寝顔を記録しているのだ。
その写真をどうするのかは知らないけど、「性格も顔立ちも大人びたのに寝顔だけは変わらないんだよ」とヒョンはいつも嬉しそうに話している。
｢スニョニ。起きないの？」
HS｢おきる……」
｢起きてないね」
HS｢おきるってば」
そう言いつつも中々布団から抜け出せない自分を見て、「自分はミンギュとボノニも起こしてくるよ」とAが布団から抜け出そうとする。
まずい。ここでAがいなくなったら自分は確実に起きれなくなる。
そう思って、咄嗟にAの腕を掴めば、「早く起きて下に行かないとミッション難しくなるかもよ」なんて恐ろしいことを言いながら自分の鼻をぐっと摘んだ。
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柊(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます☺︎そう言っていただけて嬉しいです。読む人それぞれ色んな捉え方をして楽しんでいただけたらと思います🙌🏻 (8月11日 22時) (
レス) id: f0f6ce6cb0 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - こういうどちらの性別とも取れるお話大好きです！！！！性別が選択できってだけでだいぶ違う見方ができますからね！！！最高です！！！続き楽しみにしてます！！ (8月11日 12時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊
| 作成日時：2023年8月10日 22時
