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そんなことを考えていれば、ふいに風の音がぴたりと止んだ。
２人の方を見てみると、ウォヌヒョンが手櫛を通して、さらさらと揺れる髪にヒョンが満足そうな顔をしているのが見える。
これは他のヒョンたちにも思うことだど、ウォヌヒョンも意外と分かりやすいと思う。
表情というか、雰囲気というか。
｢終わった？」
WN｢終わったよ」
｢ありがとう。ウォヌ」
WN｢どういたしまして」
SG｢ふふ、いい感じだね。ウォヌヒョン」
WN｢そう？」
SG｢うん。すごく」
WN｢だってよ。A」
｢うん。上手だった」
ほら、やっぱり分かりやすい。
あまりの微笑ましさにこっちまで自然と口角が上がっているような気がする。
WN｢スングァナ。…それどういう顔？」
SG｢うーん、幸せを噛み締めてる顔」
「だからあんまり気にしないで」と手を顔の前でひらひらと揺らしていると、徐にAが顔を上に向けて、その勢いに釣られたのかウォヌヒョンも下を向いた。
するとAが「次はウォヌの番かな」と。
手を伸ばしてヒョンの濡れた髪に触れる。
前髪を一瞬掠めた指先を目で追えば、｢乾かしてくれるの？」と首を傾げているウォヌヒョン。
｢ウォヌのこともダメな人間にしないと」
WN｢本当は？」
｢アイス買ってくれる？」
WN｢…アイス食べたいってこと？」
｢うん」
WN｢オレはいつになるか分かんないAの出世払いを待たなきゃならないのに？」
｢うん。でもほら」
WN｢なに」
｢食べたいよね？スングァナ」
SG｢あ、僕のも買ってくれるの？ヒョン」
ふふ、と楽しげに自分へ向けられた目に応えるようにそう返せば、ウォヌヒョンが何とも言えない顔をして、「なんかオレだけ損じゃない？」なんて言う。
けど、その顔はどう見たって買う顔だよなぁ、と。
そんなことを思いながら目を細めて２人のことを見届けた。
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柊(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます☺︎そう言っていただけて嬉しいです。読む人それぞれ色んな捉え方をして楽しんでいただけたらと思います🙌🏻 (8月11日 22時) (
レス) id: f0f6ce6cb0 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - こういうどちらの性別とも取れるお話大好きです！！！！性別が選択できってだけでだいぶ違う見方ができますからね！！！最高です！！！続き楽しみにしてます！！ (8月11日 12時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊
| 作成日時：2023年8月10日 22時
