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｢ごめんね。スングァナ」と水着に着替えて戻って来た自分を見て、それはそれは申し訳なさそうにAが言った。
SG｢いいんですよ。そもそもAがゾンビゲームで僕を捕まえた分は別のゲームで免除になったし、入水は僕が『さぁ！』なんて言ったせいだから」
｢いや、その『さぁ』を提案したのも自分だったんだよ」
SG｢えっ…」
｢いつも言うからさすがに避けるかなと思ったんだけど」
SG｢そこまで気を使ってもらったのにこうなったなら、もうこれは僕の落ち度ですよ……」
足球のあと、みんなで仲良く夕飯を食べて、それから片付け担当を決めるためにゾンビゲームが始まった。
そこで最初のジャンケンで一人勝ちをして、片付けを免除されたAがゾンビになったんだけど、正直、Aほどゾンビゲームと相性のいいメンバーはいなかったんじゃないかと思う。
と言うのも、Aは目が悪い分、耳や鼻、あとは手の感覚みたいに目以外の五感覚が他のメンバーよりも鋭いからだ。
音程のズレに気付いたりリズム感が良かったり、それが自分たちにものすごく還元されているのはもちろんだけど、ああいう場面になったとき小さな物音で自分たちの存在がバレてしまうのもよくあることだった。
ハニヒョンが自身に近付いてきたAの気を逸らすためにどこかから持って来た殺虫剤を反対側の床に投げて。
それに続くようにスンチョリヒョンがまたワケの分からない何かをこっちに投げてきて。
……あの２人ったら、なんで僕ばっかり狙うんだろうな。
なんて思っていたときには、もうAが目の前まで迫って来ていた。
『あ、ウォヌとスングァニ』
SG『えっ……あ』
『お、いたね。スングァナ』
うまく逃げていたつもりだったのにAが自分から離れていくことはなくて、追いかけられて、結局すぐに捕まった。
A曰く、部屋の隅に言ったらスングァニとウォヌの香水の香りがしたという話だけど、………いや、犬じゃないんだから。
最終的に別のゲームで片付けが免除になったから良かったけど、自分には禁止語ゲームで貰ってしまった“プールへの入水”というペナルティが残っている。
Aが考えを巡らせてくれたというのに残念ながら他のヒョンたちに嵌められてしまったのだ。
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柊(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます☺︎そう言っていただけて嬉しいです。読む人それぞれ色んな捉え方をして楽しんでいただけたらと思います🙌🏻 (8月11日 22時) (
レス) id: f0f6ce6cb0 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - こういうどちらの性別とも取れるお話大好きです！！！！性別が選択できってだけでだいぶ違う見方ができますからね！！！最高です！！！続き楽しみにしてます！！ (8月11日 12時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊
| 作成日時：2023年8月10日 22時
