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そうやって争っている３人の長男たちを見ていると、いつの間にか、その空間からAの姿がなくなっていることに気がついた。
ぐるりと見回してみるけどやっぱり見当たらない。
それとディノの姿もないような気がする。
あのヒョンたちは気付いているのかな。
うーん……いや、気付いてないだろうな。もはやクプスヒョンを懲らしめることに力を注いでしまっている。
これで最後だとでも言うようにジョンハニヒョンとシュアヒョンが一発思いっきり力を込めてスンチョリヒョンの背中を叩くと、そこでようやく「あれ決着ついた？」とAの声が聞こえた。
ちらりと横を見れば、薄手のハンカチに巻かれた保冷剤をボールのぶつかった額のあたりに当てている。
いつの間にいなくなったんだと思ったけど、これまたいつの間に自分の隣まで来ていたんだろう。
VN｢あれ。おつかれさま」
｢あはは、ありがとう。ボノニ」
VN｢顔、大丈夫そう？」
｢大丈夫だよ。大丈夫なのに上３人がああしてるから、もしかしたら大丈夫じゃないんじゃないかって思い始めただけで」
そう言うと、「これもディノがくれたから一応当ててるだけだよ」と持っていた保冷剤を額から離した。ひんやりと冷たそうなそれを見て「…あー、やっぱり冷やした方がいいよな」とホシヒョンが言う。
もしかして、いや、もしかしなくてもあの場で1番Aの役に立つ行動をしたのはディノだったりして。
MG｢あ、でも赤くなってる」
｢今冷やしたからだよ」
JN｢腫れてたりしないの？」
WZ｢もしそうだとしたら今ごろ病院送りだからな」
VN｢もしそうなったらクプスヒョンの命も危ないよ」
｢笑い事じゃ済まされないかもね」
WZ｢そういうAが笑ってどうするんだよ」
そう言ったウジヒョンがAの方をじっと張り付くような視線で見つめると、「でもほら見ての通り大丈夫だよ」とAが前髪を上げて額を見せた。
その手をジュニヒョンわざわざ掴んで退けてまで確認すると「うん。大丈夫そう」と頷く。
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柊(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます☺︎そう言っていただけて嬉しいです。読む人それぞれ色んな捉え方をして楽しんでいただけたらと思います🙌🏻 (8月11日 22時) (
レス) id: f0f6ce6cb0 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - こういうどちらの性別とも取れるお話大好きです！！！！性別が選択できってだけでだいぶ違う見方ができますからね！！！最高です！！！続き楽しみにしてます！！ (8月11日 12時) (レス) id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊
| 作成日時：2023年8月10日 22時
