愛でて愛でられて ページ29
『、、、、、』
壁際に追い込まれてちょうど顔の横にある手
あと数センチ近づいたら唇が触れそうになる距離にある顔
「なぁ、もうちょい目見てくれへん?」
『そうやって覗き込むのずるいですよ、正門くん』
正「けちやなぁ〜」
『一瞬だけですからね』
と、鳴り響くシャッター音
マネージャーさんにアイドル誌以外の雑誌撮影だと言われ喜んでスタジオに来たのはいいものの私を迎え入れてくれたのはよく知っている顔たちで。
学園っぽい感じのソロ撮影と聞いていたのに、とスーツを着て待ち構えていた正門くんを見た時に瞬時に騙されたことを理解した。
正「こういうドラマとかいつかできたらええなぁ」
「Aと」
『頑張ります、、』
正「ん、楽しみにやわぁ」
「もっと一緒に入れるってことやもんな」
柔らかく笑う正門くんは裏でも表でもリア恋そのままでこれ以上この空間にいたら心臓がもたない気がする
【正門さん!終了でーす!】
正「えぇ、もうちょい、あかん?」
『駄目です』
正「今度俺とAだけで特集くんでくださいね笑」
カメラマンさんの声と共に引き剥がされる私と少し残念がる正門くん。
正門くんってやっぱり危ういな、笑
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「正門くんのあとはちょっと嫌やねんけど」
私には休みなく次の撮影相手が待ち構えていた。
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作者名:羽未 | 作成日時:2024年2月25日 23時