共に奇跡を (ページ15)

今日:92 hit、昨日:262 hit、合計:8,062 hit

大事にしたい（Y.O) ページ15

岡side

岡「おはようございます」

誰もいない楽屋に独り言のように呟きながら入って行っって感じた違和感

あ、誰もいないのは嘘や。俺らのセンターが寝転んでいる。
むちゃくちゃ手広げてこれでもかっていうぐらいの大の字で。

岡「え？俺楽屋間違えた？」

俺はがっくんと同部屋でAはたけと同部屋なはず。

今はみんないろんな楽屋を行き来してるとはいえ、一応危機感持ってるんかわからんけどAが他の楽屋で寝てることなんてほぼないことやし、というか何より入りが早すぎる。

ちょっと寒いな、って思ってそこら辺に落ちてた毛布をかけてあげようとしたら急に寝返りを打ったA

さらさらの髪の毛が動いて俺の鼻にいい匂いが届いた。
いつもは男まさりなAやけどこういうとこはちゃんと女の子なんやなって少しドキッとした。

『あ、ゆーりおはよぉ』

岡「もーこんなとこで寝んと自分の楽屋行き」

普段呼ばない佑吏呼びは俺の感情を持っていくのは十分すぎる破壊力

でも10年間耐えてきた俺の理性は優秀すぎるほどに優秀

岡「なんでこんなとこで寝てるん」

『んー？わからへんけど気がついたら辿りついてた？！』

へらへら笑うAな顔を見ると何故か安心感が勝ってしまって一人っ子の俺に妹ができたように映る。

岡「ちゃんと女の子なんやから気をつけーや」

『はーい』

らしくない台詞も言えちゃうぐらい、今はAの事大事に思ってるから。

大事な妹で、メンバーで、ただそれだけやから。