共に奇跡を (ページ11)

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◎愛ゆえにページ11

『———、』

「んー？なに、どしたん？」

甘えればいつも君は優しくて。
本当は誰よりも甘えたがりなはずなのに。

『だいすき』

「俺も」

「世界で1番好き、大好き」

私の言葉の何十倍もの言葉で気持ちを返してくれる。
甘くて甘くて溶けていってしまいそう。

誰よりも好き。誰よりも愛してる。

その言葉までは言えなくて。私はいつも中途半端で。

私の気持ちは——しかあげたくない。あげられない。
でも、——を縛りつけてしまっては駄目だから。
優しい貴方はきっと大好きな仲間の気持ちを知ったら身を引くでしょう？

独占してよ。貴方だけの私でいたい。
私は貴方のモノになりたい。

それが叶うならどんなに幸せだろうか。

幸せなはずなのにどうして
苦しい。辛い。
もっと貴方のそばにいたい。でも痛くて。やっぱりいたくて
貴方のそばに居なきゃならないの。

嫌というほど気がついてしまうの。
貴方たちの視線、気持ちに。
ずっと無視して生きていけたらどんなに楽だろうか。

『——、私たち世界で一番の仲間だよね』

ごめんなさい。貴方にそんな顔させて。無理させて。
貴方を私が好きになってしまって。

「そう、やんな」

あぁ、本当に私は私が嫌いだ。