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JH｢Aにオーディションに参加する話が出たのは本当だよ」
俯いてしまった自分にハニヒョンがそう言った。
分かっていたのに、知っていたことだったのに改めて信頼しているヒョンの口から聞くと重さが違う。もう耳にしたあの話は噂なんかじゃなく、事実になってしまった。
そう思えば思うほど、手にぐっと力がこもって、掴んでいたTシャツの裾に皺が寄った。
JH｢Aがそれに参加する意志があったのも事実」
DK｢…っ、じゃあ」
JH｢でも、Aが参加しようって考えてたのは少しでも俺たちのためになる可能性があるならって前提の話だった」
DK｢おれたちのため、ってなに？」
JH｢知名度とか、これからの待遇とか？」
DK｢…分かんないよそんなの」
JH｢俺もよく分かんないけどさ、多分俺たちが考えてるより何倍も何倍も難しいんだよ社会って。あのAがここ１週間ずっと代表と話し込んでたくらいだし」
JH｢でも、さっきのAはオーディションを受ける受けないの話よりソクミナにAの中のソクミナの価値を疑われたことが嫌だったんだと思うよ」
DK｢おれの価値って…？」
JH｢だってほら、Aは俺たちのことを愛してるでしょ」
そう言ったヒョンの口元は綺麗な弧を描いていた。
どうしてそんなことが言い切れるんだろう。
ねぇ、ヒョン、その自信は一体どこから来るの。
できることなら俺にも教えてほしい。
それから、ふ、と静かに息を吐いて、目を細めたヒョンは何かを心に決めたように優しく微笑んだ。それを見て思わず息が止まる。
JH｢最初にオーディションの話を聞かされたときのA、泣きそうだったんだよ」
DK｢え、」
JH｢お前が言うように、もしかしたらオーディションに出ることは世間的に良い提案だったのかもしれないけど、Aは遠回しに“今のチームに自分はいらない”って言われた気がしたんだと思う」
DK｢…なんで」
JH｢うん。だから、そういう話を知らない誰かから聞いたソクミナがそれを間に受けたことが怖かったんだよ」
そんなわけないのにね。
そうヒョンが言ったのと同時にぐらりと足下が揺れる感覚がした。
具合が悪いとか、気持ちが悪いとかそういうんじゃなくて、…ああもう、本当にひどいことをしてしまったって、大きな大きな後悔だった。
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柊(プロフ) - ゆのさん» ゆのさん！コメントありがとうございます！自分の作品を楽しみにしてもらえているだけですごく頑張れます。ぜひこれからも読みに来てください☺︎ (2022年11月24日 13時) (
レス) id: 5636c3913f (このIDを非表示/違反報告)
ゆの(プロフ) - お気に入りの通知がたくさん来ていてもこのお話を最初に開いてしまいます！ほんとに大好きなお話なのでこれからも楽しみにしてます！ (2022年11月23日 23時) (レス) @page37 id: 2a4750898c (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 田中さん» 田中さん！そう言っていただけて本当に嬉しいです。以前いただいたコメントがいつも力になっています。これからも好きでいてもらえるよう頑張りますね。また感想やリクエストがあれば、いつでもお待ちしてます☺︎ (2022年11月23日 22時) (レス) @page37 id: 9d9bb9464f (このIDを非表示/違反報告)
田中(プロフ) - 読むのが毎日の楽しみです！更新されていたら嬉しくて、何度読み返しても楽しくて…本当に大好きな作品です！！ (2022年11月23日 16時) (レス) @page33 id: 9ee7fd89b1 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - アキレス腱さん» アキレス腱さん！IVの方にも足を運んでいただいてありがとうございます！そう言っていただけて感激です。これからもそう思ってもらえるように頑張りますね☺︎ (2022年11月22日 9時) (レス) id: a551900f6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊
| 作成日時：2022年11月13日 21時
