シリーズ1周年記念16 ページ30
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北「自分の体が今どういう状況か分かってる？」
廉「はい・・」
北「先生朝何て言った？」
廉「検査あるし安静に・・」
北「覚えてるじゃん。それなのになんで勝手に外出たの」
廉「・・・ごめんなさい」
西病棟に入った瞬間血相を変えた北山先生が走ってやって来て
無理やり車椅子乗せられて
今に至る・・・。
北「廉は病気を治したいんじゃないの？」
廉「治したいです、」
北「それなのになんでこんなことしたんだよ。夏の人混みがどれほど危ないかぐらい廉なら分かるよね？」
廉「はい・・・」
北「言ってることとやったこと矛盾してるよ」
廉「はい・・・」
北「治す気が無いならもういいけど」
廉「えっいや、待って！ある！あります！」
北「じゃあなんでこんなことしたんだよ」
廉「ちょっと・・魔が差したっていうか・・・」
北「・・・分かった。確かに最近抗がん剤の副作用も辛くて気分転換出来てなかったもんな。でも、やって良いことと悪いことがあるよな？」
廉「はい・・。」
北「いい？廉、よく聞いて。先生は廉を元気にしたいと思ってお薬とか治療とかやってるけど、それだけじゃ元気にはなれないんだよ。
そこに本人の気持ちとか行動とかがあって初めて元気になれるの。分かる？」
廉「はい・・」
北「何も薬とか放射線とかだけが治療なわけじゃない。毎日の食事とか日々の生活の仕方も全部大事。」
廉「はい・・・」
北「・・・はぁ、ほんとになんでこんなことするかなぁ。まったく・・・。今も血圧また下がってしんどいでしょ？」
廉「うん、、しんどい、、」
北「やってしまったことはもう仕方ないから今はもう点滴打ったら寝な。その代わり暫くは治療嫌がるの禁止な。」
廉「・・・分かりました、ごめんなさい…」
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作者名：風音色
| 作成日時：2022年1月29日 0時
