俺のワンダーウーマン【青】 (ページ18)

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大「……藤井くん。ごめんね、彼女さんとの時間に。」

あまりにも俺が望を見過ぎていたのか、隣にいた大崎さんにそう言われた。

「！？！？ゴホッ……、彼女ちゃうよ。笑」

大「あ、ごめん。笑」

大崎さんには何か見透かされているようで隣に座っているのが嫌やった。

「あ……俺。外、見てみるわ。」

大崎さんの隣から逃げたくて、そっと席を立つ。
窓から下を覗くと、道路に黒いバンが止っていた。

隣に望も来て下を覗く。

小「これは……」

「朝までコースやな。笑」

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『小瀧さん、大崎さん好きなケーキどうぞ。』

遠慮深いAは2人からケーキを選ばせた。

「A、えっとな……今日この2人帰られへんわ。」

『………張込み？？』

警察官だからかAは勘も鋭く、状況把握が早かった。

「おん。」

『じゃあ、ここに泊まるしかないね………』

大「そんな………ご迷惑ですので、私帰ります！」

大崎さんは一人でも帰ると聞かなかった。

「大崎さん、今大崎さんが帰ったら望にも俺にも迷惑かかるで。望と付き合う時覚悟したんやろ？
バレへんようにしてもらわんと困る。」

大「ごめんなさい……」

そんな重い空気を察したのか、Aは、

『よし…じゃあ、今日は飲んじゃいましょう！こういう時はパーっとやるのが1番です！』

と盛り上げた。

そんなAを見て、望も大崎さんも少し笑顔になった。

Aはどんな時でもこうやって助けてくれるスーパーウーマンで。
アイドルの俺なんかより俺らと関わる上でどうなるのか、そういうことに対して覚悟があって。

そんなAだからこそ、こんな世界に巻き込んではいけなかった。

あいつの…唯一の落ち着ける場所なのに。

そんな家まで俺が侵略して、こんなことに巻き込んで。

俺、最低やな。

よし決めた。

今夜で最後。
…………明日俺、ここを出よう。

Aのことがどうしようもなく大切で、

こんなに大切な人に出会ったことがなかった。

だからこそ決心したんや。