WESTの日常～7＋1ガール～ (ページ38)

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小瀧side

あれから特に変わりない毎日を過ごしていた。

もやもやしてたことも忘れるくらい時間は過ぎてった。

「はぁ…。くそっ。」

俺はダンスが上手くない。

成長期を迎え、背が誰よりも高くなった。
ダンスは手足のリーチが長いと難しくなる。

…頑張ってるつもりでも手抜きと思われる。

キレがないなんて何で言われなあかんねん。

それが嫌で1人で練習するようになった。

今日も練習しよ…。

あれ…

練習室を覗くと
『…っつ！はぁっはあっ…！もうできんー。』

やーちゃんさんや。

邪魔しちゃ悪いしな、
……帰ろ。

そう思ったら、
『あーのぞむくん！どうぞどうぞ～。』

捕まった。笑

小「僕のこと知ってくれてるんすね。」

『当たり前やん。成長期で苦労しとるやろ、のぞむくん。』

「えっ…。」

痛いとこつかれた。なんか弱み握られたみたいや。

『のぞむくんは大丈夫やて。7WESTのみんながいるから。その身長も武器になるから。今だけの我慢や。』

…この人すごいな、
みんなが慕う理由がわかる。

今やって………俺が今1番欲しかった言葉をくれた気する。

「…ありがとうございます。でもなんで『私も戸惑った時期あったんよ、これでも笑』

やーちゃんさんは俺の言葉を最後まで聞かず、遮るように答えた。

『今日は、のぞむくんに譲るわー。ほなまたね。』

タオルで汗を拭いて早々に帰る用意をするやーちゃんさん。

練習室を出て行くとき、とっさに

「やーちゃんさんっ！」

呼び止めた。

『やーちゃんでええよ。』

「…明日も来ますか。」

なぜ聞いたかわからない。

やーちゃんは

『ん。明日ね。のぞむくんお疲れー。』

振り返らず帰っていった。