[wrwrd]青に溶ける (ページ20)

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……結局、良く解らなかった。

友人も、無理矢理好きになれとは言わないでいた。そう言う奴だ、と思いながら、与えられた部屋へ戻る。小さくも大きくも無い部屋。之位が丁度いい。

軽蔑する様な尊敬する様な上司だが、恋慕感情は持たない。

一寸変な事なのかもしれないが、其れがしっくりくる。

「人の評価気にしすぎてる処あるじゃん、Aは」

先程のほわほわした友人の笑顔と共に、言葉が脳内でリピートされる。彼奴は何だかんだ私の内面を理解して居る所があるからな、と思う。

気にしすぎているかどうかは別にして。

「そう言う処、根は真面目なんだろうけどさ、一寸は恋愛とかしてさ、人生の豊かさを知るべきだよ」

人生の豊かさが恋愛と言う指数で測れるかどうかは置いておくにしても、彼女の言う処には一理位はあると思う。人を好きにならないし、さっさと見切りをつけるのでは、対人と言う面で余りに乏しすぎる人生なのだろう。
人に尊敬位はしているが。

まあだとしても、第一線を退くまでは、『そんな事』にはなるまいと思った。

なってはいけない、と言う義務感も少しはあったが、今のまま行けば、そんな事に気を配る余裕などないだろう、と言う予想が大半だった。

窓の外では、夜が近づいてきている。

明日は又、あのサボり魔の上司を追いかけまわす事になるかも知れない。追いかけまわさないにしても、又朝起こしに行く事はまあ必定だろう。

なんせ、城下で宿泊した時以外、補佐についてから、起こさなかった日は片手程の物だ。

アイボリーホワイトのカーテンを閉めながら、御腹空かないし、夜は抜いて、寝酒でもして寝ようかなと、そんな事を考えた。

＊＊

エレーナ

恋愛と云う物を愛している。
Aの友人。
後出すかどうかは未定

＊＊

幹部さん全然出てこない御話でしたごめんなさい

Prologueの話を回収しときたかったので……(言い訳)