【東京喰種】嫌いから始まる⇒恋。2【霧嶋絢都】 (ページ22)

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嫌い⇒好き 69 ページ22

ボ～ッと天井を見つめる

『……独りに……しないで……』

ふとアヤトさんの言葉がよみがえる

独りにしないで…か

どういう意味なんだろう

いや、まあ、そのままの意味なんだろうけど
その……深い意味って言うの??そんな感じ…

貴方「…って」

誰に聞いてんの私!?
いや、誰に話してんの私!?
しかも心の中で!!

何故か分からぬ恥ずかしさを感じ
『うおぉぉ』と床をゴロゴロ転がる

『うおぉぉ』は言ってないけどね??

すると

「何やってんだ」

頭上から声がし、上を見ると

アヤト「……」

ドン引きしたような顔のアヤトさんが私を見下ろしていた

私はびっくりして飛び起きる

貴方「あ、アヤトさん…!!いつからそこに!?」

アヤト「……ゴロゴロ転がり始める辺りから」

うわ、一番なんか変に思われる所

貴方「あのー、違うんですよ??別に私頭おかしくなった訳じゃ」

アヤト「元からおかしいだろ」

貴方「んな!?」

驚きのあまり硬直している私を無視してそのままスタスタと歩きだすものだから

貴方「あ、ちょっと…アヤトさん!!」

ガシッと彼の腕を掴んだ

アヤト「いっ…!!」

そのままその場に崩れ落ちるアヤトさん

貴方「あ、アヤトさん!?どうしたんですか!?」

すぐに駆け寄る

アヤトさんは私が掴んだ方の腕を押さえるようにうずくまっていた

それを見てハッとする

貴方「…治って……ないんですか??」

そう言うと、アヤトさんはスクッと立ち上がった

アヤト「…あんなバキバキにされて…すぐに治るかよ。思いっきり掴みやがって…馬鹿野郎。あ、そーだ…他の奴等には内緒な」

あー、いて。と言いながら腕を擦り、そのまま歩いていく

私はただ、その背中を見ていた