33日目 ページ35
「グリーンアイランド？」
「ああ、如何やら念能力者が製作したゲームで、それがオークションとやらに出品されるらしい」
再来したこの世界で、人気の無い場所をロクサスと話しながらも進んでいた。
この世界はオレ達が居ない間にあっという間に時間が経ち、既にもう数ヶ月経っていた状態だった。
そして耳にしたのが、オークションに出品されるグリーンアイランドというゲーム。
やけに気になり、ハンターライセンスを使用して調べてみると有益な情報が手に入ったのだった。
……しかし、これには問題もある。
「何にしろ……オークションというものは良く知りはしないからな……」
「オレも知らない……」
如何すればいいんだ。
二人で悩みながらも足を進めていれば、何処か聞き覚えのある声が背後から掛かった。
「ん？……あれ、アンタ達って……」
「何だ？知り合いか？」
……もしかしてだが。
「A、あの女の人の方って……！」
「……っやはりそうか」
振り向いてみると、其処に居たのは最初に来た廃墟にいた女性とその仲間らしき男。
此方を認識した途端に広がる殺気に、オレ達は思わず低く構えた。
「……やっぱりアンタ達か。 あの時なぜかアジトにいたガキ共だね」
「ああ……お前が言ってたあの話、このガキンチョ共の事だったんだな」
……まずいな。
徐々に近づいて来る二人に対し、
「Aには絶対、近寄らせるもんか！」
「……」
ロクサスがキーブレードを構え、オレの前へと出る。
それでも反応せずに近付いてくる二人に、ロクサスは半ば倒すつもりで念の斬撃を飛ばした。
……しかしそれに気付いた奴らは、いとも容易く避けたのだ。
「へぇ、驚いた……こんな短期間で念をここまで使いこなせるなんてね」
「ブリザガ！」
ロクサスに続いてオレも魔法を唱える。
氷の魔法は基本、真っ直ぐに飛んで行くだけだ。
飛んで、当たっては其奴は凍てつく。それだけだった……しかし、これは違う。
「魔法は念で破裂する」
「……ッ！！」
その魔法は何時もとは違い、念を込めて使っているので、二人の間を通り過ぎた時に氷は鋭い凶器となって弾ける。念で砕ける事も無いしな。
横に避けた奴らには予測が出来ていなかった様だ。
「ガキが……！」
「これは真剣に殺らないとダメだね」
不意といえど避けられたが、多少のダメージを与える事には成功した模様。
現在の戦況は二対二だ。
今のオレ達ならば、如何にか出来るかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レフト | 作成日時：2017年5月27日 19時
