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「……着いたか」
少々熱気のある気候が為に、滲み出た汗を拭った。
目の前に見えるのは___水の都 ウォーターセブン。
海の上からであろうが、あの大きな噴水はとても目につき易く、堂々たる雰囲気を醸し出している。
「(時間は比較的かからないとは言えど、一日ロスするのは少し痛いな。
まだ出ていなければいいが……)」
そう思いながらも再び進んで行こうとしたその時、俺はある物を見つけた。
「海軍……！」
俺でもやっと見える位置にはいるが、彼処にはカモメの印を刻みつけた帆を掲げている何隻かの軍艦の姿が。
海上に立ったままでいるのは、どう見ても目立つ。
なので、少しの焦燥を感じながらも俺は素早く走って島へと進む足を速めた。
___世界政府の統括下にある海軍に俺の姿を見られたら一巻の終わりだ。
俺の存在は世間に知られてはならない……それは俺の目的の為に。何としてもだ。
そうして、無事に島へと上陸した俺は、目的の人物の居場所を突き止める為に建物の屋根に飛び乗り、
さらに高い建物の屋根に飛び移る。
「……ん？」
屋根の上から見渡すと何やら、やけに人が集まっている一軒家を見つけた。
眼を凝らせば、オレンジの髪色をした女性等、見覚えのある姿がちらほらと見える。
「行ってみるか」
彼奴もいるかもしれない___そんな期待を胸に抱いて。
思い立った俺は別の屋根へ移り、人の目に触れる事も無く目的の場所へ進んで行く。
其処に近付くまでにはそう時間はかからなかった。
誰にも気づかれないように、その場所を重点的に見ながら彼奴の姿を探してみる。
___今迄に無い程の希望。
手掛かりすら掴めなかったこれまでとは違い、あの新聞によって確信めいたものを俺は感じていた。
「ッ……サンジ……！！」
……見つけた。
目星をつけたその一軒家の内には、笑顔で楽しそうに料理をしている、金の髪色をした者の姿がある。
大分最後に見た時とは姿は変わったが、間違い無く其奴は……俺の弟のサンジだった。
「……ときに、彼奴はそうだったな。
幼い頃から料理をする事が好きだった」
まだ下手ではあったが、人の為と一生懸命に作る姿を見て、俺も感化されたのを覚えている。
「……ふふ」
昔の思い出に思わず笑みが溢れた。
久し振りの心からの笑い……しかし、同時に後悔の念も押し寄せてきた。
居た堪れなくなってきた俺は、つい其処から目を逸らそうとすると
「……あ」
ぱちりと彼奴と目が合った。
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Noah†(プロフ) - 更新待ってました(*´∀｀)ワクワクしっぱなしです…これからも頑張ってください(*´-`) (2018年1月8日 0時) (
レス) id: 16f26e4166 (このIDを非表示/違反報告)
しーた(プロフ) - 凄く面白かったです…！！更新ずっとお待ちしております… (2017年12月25日 11時) (レス) id: e6fa4e5308 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき(プロフ) - め、めちゃくちゃいい所なのに！…すっごく面白いです！続き気になります！更新頑張ってください。 (2017年8月24日 11時) (レス) id: 40dece2299 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レフト | 作成日時：2017年2月21日 2時
