8ページ目 ページ10
その後、俺はサンジが作り、持ってきてくれたスープを食した。見た目は完璧、そして今迄食べてきた何よりも美味しかった。
サンジにそう伝えると、照れながらも「良かった」と言ったので取り敢えず頭を撫でた。
昔の感覚でやってしまったが……本人は嬉しそうだったので良しとする。
……何はともあれ、一体何処でこれ程までに腕前を上げたのだろうか。
疑問に思い、質問をしてみる。すると、サンジは一味に加わるまで、東の海の海上レストランに副料理長として居たという事だった。
……成る程。 俺は今迄見当違いの場所を探していた様だ。グランドラインや新世界、その前半の海___勿論、東の海にも訪れた。しかし、見つからなかった。
そんな所にいたとは……全く自分が不甲斐ない。
……兎に角、今迄サンジを育ててくれたその者達に、今度礼をしに其処へ行ってみようと思うのだった。
「ご馳走様でした。ふふ……美味しかったぞ」
「……オレもやっと兄さんに作ったモン食ってもらえて……嬉しかった。
___って、兄さんもう行くのか！？」
荷物を持って立ち上がった俺を見て、サンジは言う。
「もう直ぐ此処に誰かが来るからな。
……大丈夫だ。何かあったなら、俺は必ずお前の元に行く。俺はお前達に全面的な協力をするからな」
では、と彼らに手を振り俺は扉を出る。手慣れたようにフードを被り、そして直様屋根に飛び乗った。
建物の上から其処を見下ろすと、何やら奇怪な格好をしている者が一味の所へ走って行くのが見えた。
(_____時間は跳んで)
見た所、麦わらの一味は少し揉め事の後、無事に新しい船に乗って出航するらしい。彼らの船出を屋根の上に座って眺めていると、一人の少年がそちらの方に駆けていく。
長鼻の少年……何処かで見覚えがあるような。
「……彼奴も一味の仲間なのか？
___っ！！」
少年から気を逸らし、再び海の方向へ視線を動かすと、上陸する前に見かけた海軍の軍艦が、彼奴等の方に向かう様子が目視出来た。
暫時の後に、軍艦の方から砲撃が開始される。
「行かねばっ……！」
俺は屋根の上から飛び降り、取れないようにフードを抑えながら、全力で走った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 333人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Noah†(プロフ) - 更新待ってました(*´∀｀)ワクワクしっぱなしです…これからも頑張ってください(*´-`) (2018年1月8日 0時) (
レス) id: 16f26e4166 (このIDを非表示/違反報告)
しーた(プロフ) - 凄く面白かったです…！！更新ずっとお待ちしております… (2017年12月25日 11時) (レス) id: e6fa4e5308 (このIDを非表示/違反報告)
みかづき(プロフ) - め、めちゃくちゃいい所なのに！…すっごく面白いです！続き気になります！更新頑張ってください。 (2017年8月24日 11時) (レス) id: 40dece2299 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レフト | 作成日時：2017年2月21日 2時
