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「……ん？」
騒がしいこの戦場の中、ふとある事に気がついた。
その音とは、この広場からは見えないが、何か途轍もなく大きな物が水を掻き分けて移動する様なものである。
そして、それは段々と近付いてきて、目的地がこの広場である事が判ってきた。
一体何なのだろうかこの音は。
俺が疑問に思うのも束の間、間も無くその答えが解る事になる。
「___あれは……魚人街のノア！？」
その大きさに、その圧力に誰もが固唾を呑み込んだ。
……船だ。魚人島の大凡半分は占めるであろう大きさの船が、魚人島に___この広場に迫っていた。
「マト……しらほし姫が……」
暫くしてその船から地面へと落下したのは、いつぞやの大きな魚人。
そして、その者とバンダー・デッケンとやらとの会話によって、船がしらほし姫へと進んでいる事が判明した。
すると、感化されて背後で動き出そうとする一つの気配を読み取り、俺は振り返る。
「しらほし姫！」
「A様……！私は、私は行かなくては……！！」
外に出て行こうとする彼女を咄嗟に止めようとするも、眦に涙を浮かべたその瞳に少し逡巡する。
それは、決意を持った誠実なものだった。
「……っ了解した。
だが一人では危険過ぎる。俺も行くからな」
「はいっ！ よろしくお願い致しますね！」
結局の所俺が妥協した提案に、彼女は光が照った様な笑みを浮かべて俺を持ち上げる。
彼女は腰辺りにシャボンを出せば、ふわりと浮かんで上方へと共に向かって行った。
その時、ホーディがノアから伸びている鎖部分に捕まっていたのを確認している。気を付けねば。
「わたくしならこちらです！！」
大きく手を広げたしらほし姫が、ノアの前に憚る。
すると、予想通りにノアは徐々に上昇して行き、そのまま彼女は魚人島の外へと飛び出した。
「念の為に貰っておいて良かった……！」
ケイミーから受け取っていたバブルサンゴを使えば、俺の周りをシャボンが覆った。
そうして海中へと到達した次に、しらほし姫へと飛んできたナイフを素早く弾いたのだった。
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レフト(プロフ) - マルさん» コメントして頂きありがとうございます。精進して参りますので、今後ともよろしくお願いします。 (2019年7月23日 22時) (
レス) id: 5a76fd57a1 (このIDを非表示/違反報告)
マル(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！ (2019年7月22日 20時) (レス) id: 11bc736d7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レフト | 作成日時：2018年1月8日 14時
