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___広場の四方を囲むその場所にて。
躍起になった様子の人々から、ルフィを呼ぶ声が発せられる。
王が殺されるくらいなら、いずれこの島を滅ぼす麦わらのルフィが今来てくれ、と。
その者達の叫ぶ姿が癪に触ったのか、ホーディは王の頭に狙いを定めた。
思わず俺は構えるが、不意に一つの動こうとする気配を感じる。
……ああ、そういう事だな。
ルフィが魚人島を滅ぼす、とは何の事だか解らないが……間も無く、その者達の望みは果たされるだろう。
「ルフィ様あ!!
お父様をお守りください〜〜っ!!」
状況も窮地に達し、頰を濡らしたしらほし姫が声を上げれば、メガロの口から吐き出された一つの影。
それは地面に着くと同時に、超スピードでホーディの元へと詰め寄り___そして、思い切り蹴り飛ばした。
「麦わらのルフィだァ〜〜〜!!」
ルフィが作戦に沿って行動する様なタイプではない事は、最早誰でも把握できる。
ルフィの蹴りによって飛んで行ったホーディは背面の壁に激突し、それなりのダメージを負った模様。暫くは動かないだろう。
少々早計だが、その間にジンベエが作戦通り集合を呼びかける。
すると、書状を持ったナミが現れ、次に王達やジンベエ達の錠を外したロビンがやって来た。
「上手くいった様だな」
そして一通りの事が終わり、俺も其方へ向かえば、気付いたナミが輝いた表情を見せる。
「凄いわAさん! アイツの攻撃全部防いじゃうんだもの」
「ああ、まあ……案外見つからずに済むものだ」
流石に攻撃した筈の王達が無傷だったのは不審に思われたがな。
それでも、弾丸に貫かれる様な怪我を彼等に負わせる事なく成し終えれて良かった。
ナミとそんな会話を交えていれば、程なくして上空からクジラと一味の船が降着する。
降りてくる人影をちらりと見て数えれば、此処に居る麦わらの一味は皆揃っていて。
「敵か……味方か?
……そんな事、お前らが勝手に決めろォ!!」
疑心と信用の間で揺れ、固唾を呑んで見守る人々に対し、ルフィは声を張り上げた。
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レフト(プロフ) - マルさん» コメントして頂きありがとうございます。精進して参りますので、今後ともよろしくお願いします。 (2019年7月23日 22時) (レス) id: 5a76fd57a1 (このIDを非表示/違反報告)
マル(プロフ) - 続き楽しみに待ってます! (2019年7月22日 20時) (レス) id: 11bc736d7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レフト | 作成日時:2018年1月8日 14時