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ルフィを咄嗟に庇ったエースは、赤犬の攻撃で腹を貫かれた。
「エースがやられたァ〜〜〜！！」
余りのショックに暫く動けなかったが、赤犬がエースにトドメを刺そうとしているのを見た俺は思わずナイフを取り出せば、足の痛みなんて忘れてそのまま赤犬に斬りかかる。
その時の俺は心の余裕が無かったからなのか。
駆け出した時の風圧で脱げたフードなど、気にしてはいなかった。
「赤犬ッ！！」
「……ぐッ……！！」
エースと赤犬の間に入ると赤犬を一回斬りつけた後、蹴りでエースから離すように飛ばす。
……あの様子からでは最早エースの助かる見込みは無い。ならば、せめて……時間を稼ぐんだ！
「___……オヤジ……！！！みんな……！！！
そして、ルフィ……」
その時、エースの声が僅かに聞こえた。
損傷した部位を見るに恐らく、それ以上の声は出ないのだろう。その最期の声を聞くためにも口を噤んで、俺は足止めを続ける。
「___今日までこんなどうしようもねェおれを……鬼の血を引くこのおれを……！！」
泣いては駄目だ。
そう自分に念じながらもそれに従えず、涙が溢れてくる。
___くそっ、何故……何で、涙は止まってくれない？
これでは、赤犬との戦闘にも、エースの言葉にも集中しきれないじゃないか……！！
「___愛してくれて……ありがとう！！！」
そして、遂にはその言葉を最期に、声は途絶えた。
その周囲にしか聞こえない、とてもか弱く、しかし芯の強い言葉を紡いでは___エースは……死んだんだ。
「……済まなかった、守れ、なく……て」
そう悔やむももう遅い。 エースはいないんだ。
懲りずに放心状態のルフィを殺そうとする赤犬を止めながらも、俺は涙を拭ってルフィの一番近くにいるジンベイに頼む。
「ジンベエ！ ルフィを連れて行ってくれッ！」
「わかった！！」
最早、俺の声は何が振り切っていた様だった。
現在、この戦場で最も脅威となっているのは赤犬だ。此奴さえ止めてしまえば、一応は如何にかなっている。
「兄弟二人共逃がさんと……言うたハズじゃ……！！」
思うように進めない赤犬がそう言って俺に攻撃を仕掛けようとした矢先、赤犬の背後に父上が見えた。
「……父上……！！」
俺が後ろに退がると、父上は赤犬の隙をついて地面に叩きつける。
赤犬の反撃を食らって父上は片側の頭部を失いつつも、地を破るような威力の攻撃を加えた。
……そして、広場は父上と俺達を隔てて、二つに割けた。
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レフト(プロフ) - マルさん» コメントして頂きありがとうございます。精進して参りますので、今後ともよろしくお願いします。 (2019年7月23日 22時) (
レス) id: 5a76fd57a1 (このIDを非表示/違反報告)
マル(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！ (2019年7月22日 20時) (レス) id: 11bc736d7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レフト | 作成日時：2018年1月8日 14時
