【ツイステ】狂わされた日。

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Aside





Aは内心この雰囲気はちょっとやばいと感じながらも、何も口出しせずに話を聞いた。




『……何か酷いことでも言われた？』



Aは優しい声音で尋ねると、フロイドは視線を返さずに話し始めた。



フロイド「……………ひどいことっていうか、………ジェイドがお兄ちゃんっぽいとかいきなり言われて、……なんかそれがムカついた。」




あーー、…………なるほどね。重症にもなるわけだ。




『……そっか。……色々思い出しちゃてしんどくなっちゃったんだね。』




Aがそう言うとフロイドはAの腰を自分の方に引っ張り、膝枕をさせると身体を丸めた。



フロイド「………………しばらくこのままがいい。」




Aは溜息混じりに指をクイッと動かしてブランケットをフロイドにかけると、スリスリと髪を撫ぜてさっきの言動を思い出した。





海で育ったウツボの人魚のジェイドとフロイド。



双子だと言っているけど、……正確には数ある兄弟の中で唯一の生き残り。



2人だけが生き残ったから『双子』になったのだ。



『選別』という名の命がけの生存競争は思い出すのも嫌だろう。



だから正直、…お互いにどちらが兄でどちらが弟なのかも分からない。



でもこの『双子』はそんなことを気にしない。



それで2人の世界は構築されているからだ。



その世界は不可侵領域そのもの。制御出来るのはせいぜいアズールくらいだろう。



そのことを知らない小エビちゃんは2人の世界にいきなり定義を作ろうと踏み込んできたんだ。



ジェイドならその考えも人間らしくて面白いとか言いそうだけど、フロイドは怒るのも無理はないだろう。



結果的に、目の前のウツボはめんどくさいくらいダメージを受けてイライラしてるのだから。





さて、……どうしようかな。




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