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お父さんの香料、どうしても上手くパウンドケーキに活かせないんだよね...
貴「あ、あのね。香料に漬けたバラの花を混ぜて焼いてみたの。でも仕上がりが悪くなっちゃって...」
安堂「バラジャム塗ってみたけど香りが表面的で」
樫野「チョコに香料混ぜてコーティングしてみた。右に同じ...」
花房「やっぱり生地自体に香りをつけないと駄目だよね。ちょっと頭冷やしてくる」
花房くん...大丈夫かな...
花房くんが出てから少し時間がたった。
心配になって様子を見に行ったら花房くんが香料を投げ捨てようとしていた。
貴「駄目ーーー!」
花房「Aちゃん!?」
貴「捨てちゃ駄目ーーーッ!!」
呆気に取られてた花房くんの手から香料が落ちる。
このままじゃ香料が...!!
私は走るスピードを上げる。
樫野「A!前っ!!」
香料はキャッチできたけど樫野くんと一緒に沼に落ちた。
花房「Aちゃん!」
安堂「樫野!」
貴「ぷはっ!__ケホッ、ケホッ...!」
死ぬかと思った.........
樫野「A!大丈夫か!?怪我してないか!?」
貴「ご、ごめん樫野くん。大丈夫だよ」
樫野「いや...瓶は大丈夫か?」
しっかりと握りしめた香料を見る。
貴「大丈夫みたい。蓋しっかりしてるし」
ベルガモットが私の方に飛んできた。
ベルガモット「A!大丈夫!?」
花房「怪我ない?2人共」
ベルガモットには大丈夫の意味を込めて笑ったが、私と樫野くんは花房くんを睨んだ。お前がそれを言うのか、という意味を込めて。
貴「帰って来ないから心配して探したらこんな...どうして?」
香料を花房くんに渡しながら言う。
花房「使えないんじゃ意味ないよ。1回戦明日なのにこれ以上迷惑かけられない。これに縛られることないんだ」
私は花房くんの鼻をつまむと、花房くんは驚いた顔をした。
貴「...だからって捨てるの?お父さんが花房くんのために手に入れてくれた香料なんだよ。それに、」
鼻から手を離して、今度は両手で頬を包み顔を近づける。
樫野「あ゛!?」
安堂「(ギョッ!?」
花房「Aちゃん!?///」
背後で2人が驚いてるのが分かるが今は無視をする。
貴「私達は仲間でしょ!迷惑かけるのは当たり前なの!!私だっていっぱい迷惑かけてるのにみんなに助けられてるよ!?花房くんも私や樫野くん、安堂くんにいっぱい迷惑かけてもいいんだよ!もっと頼ってくれてもいいんだよ!!」
花房「Aちゃん...」
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うつ(プロフ) - ラズさん» コメントありがとうございます!そう言ってもらえて凄く嬉しいです!更新頑張ります! (2017年7月12日 19時) (レス) id: 377ca02738 (このIDを非表示/違反報告)
ラズ(プロフ) - 突然なんですけど、私この作品大好きです!ストーリーの展開が凄くいいです!スイーツスピリッツのキャラもすごくキュンときます!更新楽しみにしてます!頑張ってください!! (2017年7月12日 19時) (レス) id: c96d83c28a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うつ | 作成日時:2017年6月12日 17時