3.林檎と桃 ページ4
白雪「大した理由じゃないよ」
ゼン「ふーん...」
...この子、もしかして私と同じ目にあってるのかな?
だったら原因はあの___
考えてると白雪が席を立った。
白雪「少し散歩に行って来ます」
散歩ね...ついて行きたいけど、ここはゼンに任せるか。
.
私達は二人の様子を見ていた。
ミツヒデ「...やっぱり怪しい人じゃあなさそうだな?」
木々「それどころかゼンは相当気に入ってるね」
ミツヒデ「捕まっちゃって災難かなー、白雪の方は。
...............A?」
さっきから黙ってる私をミツヒデと木々は心配そうにする。
貴「.........私としては___白雪はいい子であってほしい」
ミツヒデ/木々「A...」
それにしても.........
白雪『色町で言葉を覚え、金貨を食べて育ったと有名なご子息でね』
白雪の話が本当だとしたらやっぱり___
あのバカ王子か...!
.
私達は空き家に先に戻り二人を待ってると林檎の入った籠を持って帰ってきた。
ゼン「お前タンバルンの人間だったんだな。
これの贈り主は国境近くまでお前を迎えに来てるらしいぞ?
...随分と執念深い紳士のようだな?」
白雪「アハハ...上手いこと言うね」
ゼン「笑い事じゃない!国境を超えて逃げるくらいの大事だったのか!?」
白雪「.........相手が相手だったんで...」
そう言ってもゼンはまだわからない様子。
貴「...ゼン。もしかしてタンバルンの...第一王子なんじゃ.........」
私の言葉でハッとし、
ゼン「ラジとかいうバカ王子か!」
ダンッ
貴「あ...」
ゼンが痛めた方の手で机を叩いたもんだから...
絶対痛いでしょ...
白雪「さすが...隣国までにも轟くおバカな噂...」
ゼン「はぁ...相手が相手、ね。国境通過の記録から何から調べさせたのかもな」
白雪「そんなことまでするんだね」
あのバカならやりかねない...前にあれほど二度目はないと言ったのに...
ゼン「一度欲しいと思ったものは自分の所有物に数えるんだろ」
白雪は林檎を1つ取って言う。
白雪「籠に入れるくらいわけないか...」
貴『桃が.........籠に入れるくらいわけないか...
あの男には私がその程度に見えるんだろうな...』
はぁ...嫌なこと思い出したな。
ゼン「ん...?」
今の言葉を不審に思い白雪を見るゼン。
白雪「傷み始めてる...この赤...もう駄目かな...?」
そう言ってハッとした。
白雪「あ.........なんちゃって」
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うつ(プロフ) - 星奈シオリさん» コメントありがとうございます。なかなか更新できませんがこれからも見てくださると嬉しいです! (2018年12月26日 23時) (レス) id: a0c417f125 (このIDを非表示/違反報告)
星奈シオリ - 主人公と白雪逃げきれるといいな (2018年12月26日 23時) (レス) id: 2d3df82017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うつ | 作成日時:2017年3月30日 23時